『田中秀臣・森永康平の Nippon学〜三浦春馬、「日本製」、文化と経済』 (読書人)
命日。一昨日の記事で「三浦氏」のことを取り上げ、そこで三浦春馬さんの名前も挙げました。
彼の死の意味は、いまだ判然としません。それはそうでしょう。
なぜなら、彼の存在は単なる俳優としてではなく、日本人の魂のある部分を象徴しているものであり、そういう意味ではこのたびの安倍元首相の死と同様に、日本の、日本人の歴史の裏面にまで踏み込んでいかねばならない重大事象です。
私も三浦氏の歴史や、西湖という霊的トポスを通じて、その意味を探ってきました。もちろん、まだまだその結論には遠いわけですが、同様に彼の存在を「Nippon」の中に見出そうとする方々がいることに、ある意味安心しました。
この本には、田中秀臣さん、森永康平さんというお二人の経済の専門家が語る、高次な三浦春馬論が含まれています。
高次なところから眺めた結果、「敷居の低い経済学」になったところが興味深い。そう、経済というのは、いわゆるミクロやマクロといった平面的な視点では把握しきれない霊的な要素が多分にあるのです。
リフレ派もMMT論者も金融工学専門家も、そうした平面的な視点しか持ち得ないので、結局どの経済政策もハズレばかり。思い通りにならず、想定外に振り回されてきたのが、近代経済の歴史そのものです。
高次な霊的要因は、実は「気分」として私たちの身近なところに現出しており、それだからこそアンコントローラブルであるわけです。
「money」の語源と「monster」の語源が同じで、そして、それが日本語の「モノ(もののけ)」につながるとは、経済学者は知らないでしょう。
三浦春馬くんは、それを知っていた。感じていた。だから、机上の空論ではなく、「その場」にうごめく「気」を受け取るべく各地方に赴き、「日本製」を遺した。
彼の繊細かつ敏感な精神と肉体は、その霊的メッセージを受け続けた。もちろん、彼の俳優としての仕事の中でも、それぞれの作品の背後にある霊的なモノを感得して表現していた。
だから、やはり命懸けだったのです。
経済は生き物。当たり前のことです。
Amazon 田中秀臣・森永康平の Nippon学
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