アリソン・バルサムのナチュラル・トランペット
古楽をやっておりますので、ナチュラル・トランペットの方との共演も何回かやってまいりました。
バロック時代のトランペットやホルンには、現代の楽器のようなバルブはありません。ですから、基本的に唇の操作だけで音程を変化させます。当然めちゃくちゃ難しいわけですね。
しかし、その分、音はピュアで美しい。現代ヴァイオリンとバロック・ヴァイオリン以上に演奏法や音質が違うと言ってもいいでしょう。
もちろん、どの楽器にもその時代の要請や使命があって、単純に優劣はつけられません。もともと古楽(オリジナル主義)というのは、近代的な進歩史観に対するカウンターとして生れてきたわけですし。
その点、一般社会に縄文ブームが巻き起こる日本、日本人にとって親和性(&神話性)の高い世界観といえますね。だから、古楽の世界で日本人が活躍しているのでしょう。
さて、話を戻しまして、ナチュラル・トランペットについてです。
上の動画では、イギリスを代表する女流トランペッター、アリソン・バルサムが有名なテレマンの協奏曲の第1楽章をナチュラル・トランペットで吹いています。
最後の表情が、いかにこの楽器が「しんどい」かを表わしていますね。
それにしてもこの録音の様子、面白い。オルガンは、これデジタル・オルガンじゃないですか?時代を超えすぎでしょう(笑)。
さて、アリソン・バルサムが各時代のトランペットの違いを紹介している動画もありましたので、ぜひどうぞ。
ちなみに、今、家内がトランペットを練習しております。ある意味天才的で、ピストンを押しても全く音程が変わりません(笑)。現代トランペットへのアンチテーゼという意味では、ナチュラル・トランペットと同じかもしれません(笑)。やばいですね。
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