『中学歴史 令和3年度文部科学省検定不合格教科書』 竹田恒泰 (令和書籍)
今関わっている動きの一つが「教育改革」、いや「学習改革」です(教育は教師主体、学習は生徒主体)。
旧来の学校に勤務している傍ら、それとは全く違う学習のシステムをいくつかの次元で設計中です。
その中には、いわゆる「学校」を排除するものもあり、また一方では新しい「学校」を構築するというものもあります。
新しい「学校」における必修科目は、哲学と音楽と歴史にしようかと考えています。
歴史は、従来の世界史と日本史を総合的に学ぶ形を理想とします。そういう教科書を作ればいいのですが、なかなか大変。結果、世界史と日本史の教科書を両方机の上に出して勉強する(もちろんそれはデジタル的に処理されることもある)ことになります。
世界史の教科書はどうしても概説になりますから、今あるようなものでも良いでしょう。
しかし、日本史の教科書はなるべく詳しいものにしたい。たとえば中学の歴史教科書で言うと、この竹田恒泰版最右翼教科書と、学び舎の最左翼教科書を両方読むのが一番勉強になりますね。
学び舎の教科書は見本が学校にあるので、けっこう熟読しております。
一方、検定合格版の自由社や育鵬社の保守系教科書も読みましたが、正直「面白さ」では学び舎に軍配を上げざるを得ません。
充実した学習には「面白さ」が必須条件。学び舎の「面白さ」に勝てるのは、竹田恒泰さんの「検定不合格教科書」しかありません。
来年度はついに合格しちゃいそうなので、この最終版「検定不合格教科書」は貴重でしょう。どこが不合格なのか赤線が入っていますから、ある意味中道な学問的視点も学ぶことができます。
そのあたりについて、つまり検定の「案外良心的」な実態について、竹田さん自身が語ってくれている動画が今日公開されましたので、ぜひご覧ください。それこそ実に「面白い」ですよ。
竹田恒泰さんとは、かつて富士吉田の居酒屋で飲んだことがありますが、まあ、とにかく感じたのは「ノーブル」さ。
テレビでのハイテンションな毒舌は、あれは「神話的演技」であって、実際はとても穏やかで冷静、そしてさすがの品の良さであります。
新しい「学校」ができた際には、ぜひ日本史の講師として教壇に上っていただきたいですね(一部の教育者は「教壇」という言葉も否定していますが)。
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