高松塚古墳壁画発見50年
今から50年前の今日の正午過ぎ、あの高松塚古墳の極彩色壁画が発見されました。その時のニュース、なんとなく覚えています。そして、その後しばらく日本は古代史ブームに湧きましたね。
ただそのあとがいけなかった。カビだらけになり、さらに不注意から一部が剥がれ落ちたり、1300年間ほとんど完璧に残されてきたものが、たった40年弱ですっかりダメになってしまいました。
もちろん、発掘の結果、外気が入り、水分が入り、人が入り、虫が入り、光が入りする中で、発見当時の状態を保つことは科学的に考えても不可能であります。しかし、その劣化は最大限遅らせなければならなかったはず。残念です。
この写真は教科書でおなじみの発見当時のものです。このような鮮やかさはすっかりなくなってしまいました。
まあ、これは「発見」の代償とも言えるもので、しかたないのかもしれません。
とはいえ、10年以上かけて石室ごと解体、修理、修復され、カビも除去されて、なんとか見られる程度にまで復元されました。その結果が上の動画です。
今後は、気温や湿度などを機械的に調整し、カビが発生せず、また顔料や石材の劣化が起きにくい環境を整えた上で、墳丘内に石室を復元する予定だそうです。
世界でも珍しい極彩色の人物が、そして四神や星辰図(いずれもシルクロード諸国との関係が明らか)が、これからなるべく長く私たちの目を楽しませてくれることを望みます。
ところで、高松塚古墳の被葬者は誰なんでしょうね。いろいろとワケありの古墳であることはたしかですが。
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