FACT LOGICAL『日本の“教育問題”を大激論!(2)』(日経テレ東大学)
前回からの続き。今回も興味深い意見を聞くことができました。
結論から言うと、4人の中で最も現実的な視点を持っているのは、松本杏奈さんでしたね。彼女自身語っているように、彼女はずっとエリートだったわけではない、いやむしろ落ちこぼれ&問題児だった時代が長かったので、他の人たちのような単なるエリート教育論に限定されない意見を持っているのです。
松本さん、おそらく勉強嫌い、あるいは勉強わからないお友達がたくさんいるのでしょう(非常に良いことです)。そういう人たちと自分とは違うということをよく知っておられる。
ここ150年で構築してきた日本式の(軍隊式の)教育システムは、それはそれで非常にすぐれています。それも痛いほど実感してきました。松本さんやモーリーさんが言うとおりです。
ただ、それが肥大化してしまい、先生の余裕がなくなっているというのも事実。そして、先生の権威がなくなり、すなわち先生の失敗(試行錯誤)を許さない雰囲気ができてしまったのも事実。
その結果、最初に捨てられたのが、実はエリート教育なのです。ですから、やはりレゴ型のエリート教育は別のルートでやるべきだと思っていますし、実際そういう別ルートを作る準備を、私もしているところなのです。
既存の学校でのリモートやスタサプ、スマホの利用なんていうのは当たり前。私はずっとそれを主張してきました(実際にはなかなか実現しませんが)。
それは本来「変えるべきこと」ではなく、時代に合わせて「変わってくこと」であるはずで、実はちっとも革新的なことではありません。それさえも動かないというのは、たしかに悪しき伝統主義であり、保守主義と言えましょう。
というわけで、今ある学校はただ時代に合わせて進化してゆけば良く、加えてエリート、リーダーを育てる全く別のシステムを作ることが必要ですね。もう一つ加えるなら、落ちこぼれ、学校に合わない子どもの受け皿もあると良い。つまり、3方面の「セーフティーネット」を構築することを考えなければならないということでしょうか。
そういえば、別件ですが、やはり日本の常識をひっくり返すことをモーリーさんとやろうという話がありました。コロナで一度頓挫しましたが、そろそろ再開でしょうかね。
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