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2022.03.31

河合奈保子 『ハーフムーン・セレナーデ』(feat.漆原啓子)

 

 チの長女が「生まれ変わったらこの人になりたい」というのが、一人はよくこのブログにも登場する松浦亜弥さん。そしてもう一人がこの河合奈保子さんです。

 私はリアルタイムな世代ですが、松田聖子フリークだったため、あまり河合奈保子さんには興味を持っていませんでした。しかし、最近は娘の影響でアルバムをじっくり聴いております。

 いやあ、単なるアイドルではなくアーティストだったんですね。全くの勉強不足でお恥ずかしいかぎりです。

 可愛いアイドルから、作曲から作詞まで自分でこなす大人の女性になっていくその過程がとても美しい。

 そのアイドルからアーティストに成長していくきっかけとなったのがこの曲。作曲が奈保子さん自身。

 そう、今や中国やベトナムなどアジアでこの曲は大人気。ロシアでも人気あるんですよね。この憂いを秘めた短調の響きがアジア人の心をスクイーズするのでしょうね。

 YouTubeにも様々な名唱、名演がアップされていますが、特にこの1986年の夜のヒットスタジオでの演奏は素晴らしい。

 歌のうまさはもちろん、ご自身のピアノ演奏も、そして漆原啓子さんのヴァイオリンもいいじゃないですか。感涙。

 奈保子さん、この番組でも、ピアノとトロンボーンとマンドリンをやっていたと語っていましたね。アイドル時代から暇さえあればピアノに向かって作曲していたそうです。

 この曲、日本ではそこまで認知されていませんね。こういう時代だからこそ、シティーポップのように逆輸入の形でもいいので、ぜひ日本人の皆さんにも聴いていただきたいと思います。

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2022.03.30

活火山「十和田」噴火警戒レベル運用開始

 

 本最大級の活火山「十和田」。ようやくという感じですが、噴火警戒レベルの運用が開始されました。

 十和田の噴火については、かつてこちらに書きました。その記事を書いた日に、十和田湖の直下を震源とする中規模の地震が発生したのです。今から6年ほど前のことです。

 これも何度も書いていますが、平安時代のある時期は天変地異、特に地異が多かった。

864年貞観の富士山噴火→869年貞観の三陸沖地震(津波)→887年仁和の東海・東南海・南海連動型地震→888年八ヶ岳水蒸気爆発?&山体崩壊→915年十和田大噴火(日本史上最大規模)

 とはいえ、あまり実感して理解しにくいと思いますので、無理やり2011年の東日本大震災にあてはめて記してみたいと思います。

2006年 富士山噴火(実際にはありませんでした)

2011年 東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)

2029年 南海トラフ巨大地震(東海・東南海・南海連動型地震)

2030年 八ヶ岳噴火・山体崩壊

2057年 十和田大噴火

(2059年 白頭山巨大噴火)

 こうしてみますと、南海トラフ巨大地震はいつ起きてもおかしくないことが理解できますよね。富士山噴火も同様です。

 少なくとも私たちが生きている間に、これらのうちいずれかの(あるいは全く別の)地震や噴火が起きることは間違いないでしょう。

 特にここにきて東北地方で地震が増えているのは気になるところです。3.11の最大余震たるアウターライズ地震も起きていませんし、常に気を引き締めていかねばなりません。

 そうした流れもあっての今回の十和田噴火警戒レベル運用開始だと思うのですが、本来なら3.11直後から運用すべきだと思っていました。とりあえず間に合った(?)ので良いのですが。

 ちなみに、最近私がお預かりしている出口王仁三郎の耀わん「十和田」にヒビが入りました(なんと伊勢神宮にて)。使っているものですから、そういうこともあろうかと覚悟していましたし、新しい景色として楽しんでいるわけですが、ちょっと気になるところではあります。ヒビが龍神に見えますので。いよいよお出ましかなと。

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2022.03.29

大島渚 vs 野坂昭如

Th_-20220330-130330 れはビックリしましたね。すごい演出だと思いました。あまりに素晴らしいフォームなのでネタかと思ったらガチだったんですね。

 コメディは必ず何かを揶揄して成立する性質のものです。受け取る側によっては限界を超えてしまい、今回のようなことになる可能性があります。

 クリス・ロックを責めるのは簡単ですが、その結果「お笑い」がさらに萎縮してしまうことを考えると、そう単純化できません。

 と、危惧していたら、圧倒的にウィル・スミスの方が批判されているではないですか。

 なるほど、こういう時代なのですね。かつてだったら、妻への愛情が評価され「漢!」と言われ、ウィル・スミスの好感度がアップしていたかもしれません。

 たしかに、あの程度のジョークでキレるなんてオスカー像にふさわしくないとも言えますし、もし私だったら(ありえないけど)、張り手を喰らわすフリだけして耳元で「これ以上はアウトだぜ」とでも囁きますがね。

 さてさて、このドタバタのニュースを見ていて思い出したのが、やはり映画関係でありますが、大島渚監督を野坂昭如がぶん殴ったあの事件ですね。

 

 いいパンチが入ってメガネが吹っ飛び、仕返しにマイクで2発「ボゴッ」とやってて、最高に楽しい。

 野坂昭如が酔っ払っていたわけですが、実は仲が良い二人だからこその「プロレス」でもあり、今回の二人もこんな感じだったらまた評価は違っていたのかなとも思います(無理か)。

 まあ、とにかくつまらない世の中になったとも言えますし、そのお陰で男もチンチクリンになってしまったなと。

 というか、大島vs野坂では、小山明子さんが最強のレフェリーじゃないですか(笑)。結果として女性の活躍の場も失われたということか。

 

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2022.03.28

「ドライブ・マイ・カー」アカデミー賞国際長編映画賞受賞!

Th_-20220330-123554 も大感動し大絶賛した「ドライブ・マイ・カー」が、アカデミー賞国際長編映画賞を受賞しました。

 できれば脚本賞、監督賞、いや作品賞も獲ってほしかったけれども、まあそれは贅沢な望み。国際長編映画賞だけでも十分快挙ですね。

 これでまた多くの日本人がこの映画をじっくり観てくれるといいですね。テレビでは放送しにくい可能性もありますから、皆さん劇場に行きましょう。

 配信も始まりましたが、やはり劇場で観るのがいいでしょう。少しネタバレになってしまいますが、終盤の大切なシーンで音声がミュートされるんですよね。

 あの時、私は劇場で突然自分の耳鳴りや劇場の空調の音に包まれ、結果として一瞬現実世界に引き戻されたというか、劇中に自分も登場人物として立たされたというか、忘我の時間が長かったゆえにそれが非常に効果的でして、そう、ストーリーが自分ごととして捉えられたのです。

 そしてエンディングへ。素晴らしい演出でした。

 いずれにせよ、いろいろな面で極度に日本的であるこの映画表現が、こうして世界最高峰の場で認められたことは素晴らしいことでした。少なからず外国の映画人にも影響を与えただろうと思います。

 おめでとうございました。

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2022.03.27

ドミトリー・ボルトニャンスキー(ウクライナ出身18世紀作曲家)の器楽曲

 

 シア音楽の祖とされるボルトニャンスキー。彼は今のウクライナ出身です。少年時代からロシア帝国サンクトペテルブルグにて音楽に従事し、師匠のガルッピに帯同してイタリアで本場の音楽を学び、ロシアに戻ってからも多くの「ヨーロッパ音楽」を作曲しました。

 ロシアは長いこと大衆音楽を禁止していましたが、18世紀に入り、女帝の時代が来ると急速にヨーロッパの宮廷音楽を輸入しました。そこで活躍したのがボルトニャンスキーというわけです。

 時代的にはバロック音楽のあと古典派の手前、いわば前古典派的な音楽を作っていますね。しかし、ヴィオラ・ダ・ガンバを使うなど、古き良きヨーロッパ宮廷音楽の空気も残しているのが面白いですね。遅れてきたロシア宮廷音楽文化の趣味が反映したものでしょうか。

 全体としてはイタリア的な明るい色調の音楽であり、寒く暗いロシアにあって宮廷では陽光あふれる南国イタリアへの憧れも感じられます。

 そんな西欧かぶれに対し、民族音楽大好きだったかの伊福部昭は「安価にして軽薄なイタリアまがい」と酷評しているとのこと。それもわかる気がしますし、現在のウクライナと西欧、そしてロシアとの関係を考えるとなんとなくシャレにならない気さえします。

 とは言え、普通にいい曲ですよね。日本ではほとんど演奏されることはありませんが、楽譜も手に入りやすいので、ぜひ演奏していただきたいところです。

 まあこのたびの戦争がなければ、私もボルトニャンスキーの音楽なんて聴かなかったことでしょう。なんとも因果なことです。

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2022.03.26

ゼレンスキー大統領の国会演説をキエフ市民はどう聴いたか

 

 日のウクライナ、ゼレンスキー大統領の国会演説について、記事でも紹介したボグダンさんはどのように感じられたか。

 いや、ウクライナ人科学者である彼のおじいさんがどのように感じ、そして日本人に対してどのようなメッセージを送りたいのか。

 それが非常によくわかる動画ですね。

 細かく私が論評すべきものでもありませんので、ただただ皆さんにも視聴していただきたいと思い、ここに紹介しておきます。

 「オレンジ革命」の時のウクライナ大使である天江さんにも連絡をしたいところですが、聞くところによると大変忙しくなっているそうで(それは当然でね)、落ち着いてからということになりそうです。

 はたしていつ落ち着くのか。このまま人類は第三次世界大戦に突入するのか。いや、もう朝鮮戦争開戦から第三次世界大戦は始まっており、すでに70年近くつづいているわけですが、このように目に見える形で共産主義の反撃が始まるのか、非常に微妙な局面であります。

 そう、共産主義の世界革命計画は、それこそ100年にわたって秘密裏に、しかし着々と計画通りに進行しており、このたびのウクライナの件も、プーチンの突然の乱心でもなんでもありません。

 ソ連の崩壊とベルリンの壁崩壊により、表面的には西側陣営が勝利し、共産主義は虫の息のように見えていましたが、そこで勝利に酔い油断してしまうことも含めて、アメリカを中心とする資本主義グループは、まんまと彼らの作戦にひっかかっていたのです。

 この動画でも述べられていますとおり、共産主義国家の得意とするのは諜報戦です。プーチンはまさにその専門家であったわけです。

 彼らの最終兵器は「暴力」です。その最終兵器を出すためのお膳立てを整えるのに70年かかったとも言えるわけで、中共も含めてそういった大きな世界史的な視点に立たねば、この戦争の本質は分かりません。

 マスコミはじめとするメディアに扇動されているのは西側陣営です。ある意味見事な長期的作戦が成功しつつあることに、もっと私たちは慄く必要があるでしょう。

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2022.03.25

ラインケン 『音楽の園』

 

 日もバロック音楽の紹介。

 多くの作曲家の多くの楽曲がある中、最も好きな曲集の一つと言っていいのが、このラインケンの「音楽の園」。

 今となってはマニアックな作品ですが、なにしろ、大バッハがこの曲集から3曲も鍵盤用に編曲しているくらいですから、当時は大変重要な作品集だったと考えられます。

 バッハは少年時代にもラインケンの作品を写譜して勉強しています。

 この作品でも聞かれる、厳格な対位法、舞曲、そして自由な詠唱的楽章、そしてそれらに展開される(当時としては革新的な)半音階を多用した豊かな和声。たしかにバッハは大きな影響を受けていますね。

 あと個人的には、のちにすたれてしまうこの楽器編成、ヴァイオリン2本、ヴィオラ・ダ・ガンバ、通奏低音という独特な豊かな響きが好きです。

 ぜひBGMとしてどうぞ。

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2022.03.24

バッハ 『無伴奏チェロ組曲』 シモーネ・リブラロン(ヴィオラ)

 

 に慌ただしくなりましたので、移動中聴いた音楽の紹介です。

 ヴィオラ版の無伴奏チェロ組曲。非常に興味深い演奏でした。

 私自身もチェロよりもヴィオラで弾くことが多いこの曲。ヴィオラでチェロの深さにどう対抗するかというのは大きなテーマでした。

 シモーネ・リブラロンのこの演奏は、初めてそうした「縛り」から解放された演奏だと感じました。

 ヴィオラならではの音色と響きを最大限に活かし、チェロのあの音の記憶から解放されていますね。

 残響の少なさから、私はテンポを上げてごまかすことが多かったのですが、この演奏はその逆のアプローチ。ゆっくりですね。非常に丁寧。

 そして、なんといっても、完全なノンヴィブラートが素晴らしい!古楽の勉強もされているのでしょう。開放弦も効果的に使っています。軽みのあるボウイングも見事ですね。

 まるでアコーディオンのような、いやバンドネオンのような音です。なるほど。

 バッハはヴィオラは弾きましたが、チェロは弾きませんでした。もしかすると、自身もこの曲をヴィオラで弾いたかもしれないのです。

 

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2022.03.23

ゼレンスキー大統領国会演説(と仲小路彰)

Th_-20220324-90439 ピーチライターはどなただったのでしょうか。少なくとも日本人が関わったことはたしかですね。日本人向けとして大変よくできた演説であったと思います。

 厳しい言葉はほとんどなく、感謝や敬意の表現が多かった。アメリカで「真珠湾攻撃を思い出せ」とまで言っていたのとは大違いです。

 さらに、原発やサリン、津波といった言葉が散りばめられ、恐怖の共感を図るあたり、ちょっとやりすぎかなと思うほどよく練られた原稿でした。

 そんな中、印象に強く残ったのは「調和」という言葉でした。「調和」と訳されていましたが、これはおそらく「和」をイメージしたものでしょう。

 そこで想起されたのは、仲小路彰の地球平和論の根幹にある、聖徳太子の「和」でした。

 実は、仲小路彰に可愛がられた弟子の一人が、元ウクライナ大使の天江喜七郎さんです。私も一度お会いしましたが、本当に聡明かつ柔和な方でした。天江さんは、2004年のウクライナ「オレンジ革命」の時に大使をされていました。

 その時のことをキエフ在住のボグダンさんが語っていると、仲小路彰のご親族の方から教えていただき、この動画を視聴しました(43分から天江さんの話が出てきます)。

 

 私としては、ゼレンスキーさんのスピーチよりも、このボグダンさんと岡部さんの話の方が、大半のウクライナ国民の心情を理解する助けとなりました。

 もしかすると、ボグダンさんも今回のゼレンスキーさんのスピーチ原稿作成に関わったかもしれませんね。そうだとすると、仲小路彰の「和」の理想が天江さんとボグダンさんとゼレンスキーさんを通じて日本の国会に帰ってきたとも言えましょう(得意の統合過剰だと言われそうですが、霊的な世界とはそういうモノですよ)。

 ヒトラーの例を挙げるまでもなく、戦争における「演説」の価値は大変大きい。演説によって世論が動き、そこにより強く「敵」が意識され、結果としてこちら側の連帯があちら側との分断の壁を高く厚くしてしまう。

 さあ、スタンディングオベーションした(国会議員に代表されている)日本人は、単純に西側諸国の連帯の中に取り込まれてそれで良しとするのか。それとも「和」を正しく理解し、より高所的な立場で「戦争」自体の収束を試みるのか。

 国際的には、かつての日本はテロ国家という認識です。だから、アメリカではパールハーバーやカミカゼやトージョーやヤマモトが敵意の象徴として使われ続けているわけです。そこを乗り越えて(一応)平和国家となった日本が、この前世紀的な「第三次世界大戦」に対して、その消えがたい対立・矛盾を止揚する立場になることを望みます。

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2022.03.22

すごいバンド 『LOOP H☆R』

 

 ミマセン、バッハとか練習していると、急にこのバンドに回帰したくなるのですよ。

 ずっと音楽をやってきました。西洋音楽と日本の音楽、両方とも古いのから新しいのまで。で、なんとなく飽きてしまったところもあるのです。

 ビートルズ以来、革命が起きていないからでしょう。

 では、何が今までの「音楽」を破壊して「音楽」たりうるのか、ちっとも想像できません。

 未来の記憶とか言ってるくせに、音楽についてはどうもその未来の音楽を思い出せない。

 で、そんな時、ふとこの「すごいバンド」を聴くのです。そうすると、一回全部リセットされる。これが新しい未来の音楽ではないが、しかし、古い音楽の群れに洗脳された頭の中を破壊してくれる「音楽」らしきモノであることはたしか。

 私がいろいろ解説するより(というか言葉にならない)、コメント欄をご覧いただければと思います。

 やっぱり「すごい」ですよ。勇気をもってご視聴くださいませ。

【すごいバンド】LOOP H☆R チャンネル

 

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2022.03.21

高松塚古墳壁画発見50年

 

 から50年前の今日の正午過ぎ、あの高松塚古墳の極彩色壁画が発見されました。その時のニュース、なんとなく覚えています。そして、その後しばらく日本は古代史ブームに湧きましたね。

 ただそのあとがいけなかった。カビだらけになり、さらに不注意から一部が剥がれ落ちたり、1300年間ほとんど完璧に残されてきたものが、たった40年弱ですっかりダメになってしまいました。

 もちろん、発掘の結果、外気が入り、水分が入り、人が入り、虫が入り、光が入りする中で、発見当時の状態を保つことは科学的に考えても不可能であります。しかし、その劣化は最大限遅らせなければならなかったはず。残念です。

Th_003 この写真は教科書でおなじみの発見当時のものです。このような鮮やかさはすっかりなくなってしまいました。

 まあ、これは「発見」の代償とも言えるもので、しかたないのかもしれません。

 とはいえ、10年以上かけて石室ごと解体、修理、修復され、カビも除去されて、なんとか見られる程度にまで復元されました。その結果が上の動画です。

 今後は、気温や湿度などを機械的に調整し、カビが発生せず、また顔料や石材の劣化が起きにくい環境を整えた上で、墳丘内に石室を復元する予定だそうです。

 世界でも珍しい極彩色の人物が、そして四神や星辰図(いずれもシルクロード諸国との関係が明らか)が、これからなるべく長く私たちの目を楽しませてくれることを望みます。

 ところで、高松塚古墳の被葬者は誰なんでしょうね。いろいろとワケありの古墳であることはたしかですが。

 

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2022.03.20

居心地の良い場所「富士吉田」!?

Th_15916289dd20e591a97832ee12c7186a5d7c4 和26年(1951年)の今日、富士山の艮(北東)に富士吉田市が誕生しました。

 太古富士高天原があった(とされる)地域です。

 その富士吉田市にある学校法人に勤めて35年ほどになりますから、富士吉田市の歴史の半分を体感したことになりましょうか。

 市民だった期間は10年ほど。今は近隣の村に籍があり、静岡の実家で生活することも多くなりました。

 富士山の南側と北側では、気候風土が全く違います。そのため、当然住む人々の生活も、その人柄も大きく違います。

 南麓から北麓へ移住した私からしますと、正直北麓の方が「今だけ、カネだけ、自分だけ」的な要素が強く感じます。もちろん厳しい気候風土が生んだ気質ですから、別にそれを軽蔑したり、嫌ったりしているわけではありません。なにしろ、わざわざ南麓を捨てて北麓を選び生活しているわけですからね。

 そう、逆に言うと多くの面で恵まれすぎている南麓(岳南)の皆さんの、あの独特の「のんびり感」に物足りなささえ感じるわけです。

 北麓は南麓に生活的なコンプレックスを感じて生きてきました。それがたとえば「富士高天原」伝説が生まれる本質的原因になっているのです。

 文化の誕生には二つのパターンがあります。一つは豊かな幸せな生活から生まれる文化。もう一つは恵まれない不幸な生活から生まれる文化。

 そのどちらかが優れているというようなことはありません。それは歴史的な文化遺産を想起すればすぐに分かりますね。ある意味、その両輪、あるいはそれらのコントラストがあってこその「文化」であると思います。

 富士吉田出身の有名人、フジファブリックの志村正彦くんや、プロレスの武藤敬司さん、お笑いのニューヨークの嶋佐くんらが、陰影ある深い表現ができるのも、あの気候風土の中で育ったのちに、東京や世界に出ていったからに違いありません。

 さてさて、ブッキング・ドットコムが口コミ評価を集計して算出した「最も居心地の良い場所」ランキングで、富士吉田市が堂々の3位になりました。

 これは本当に驚きです。地元の皆さんはこの事実をもっと知った方が良い。そして誇りに思うとともに、それを活かした観光事業を展開しなければなりません(ちなみに私は今年から本格的に展開しますよ!)。

 これは皮肉ではなく実際問題としてあえて書きますが、もし出身地域以外に移住した方々に「最も居心地の悪い場所」ランキングを投票してもらったら、きっと富士吉田は3位になりますね(笑)。

 正直「来たりもの」にとっては住みにくい場所です。まず寒い(夏は涼しい)し、閉鎖的ですし、保守的ですし、排他的ですし、お金や権力に汚いですし…って日本中、地方はみんなそんなものですけど(苦笑)。

 しかし、そんな「地方性」を軽く凌駕する、まさに世界レベル、いや宇宙レベルで美しい「富士山」がある街、富士吉田。たしかに外国から来たら、その新旧混沌とした街並みも含めて、その全体的空気感は「居心地が良い」と感じるでしょうね。

Th_81b514cea85c490ca838daf87eae41cb 南側や東側からの富士山を見慣れていた私でさえ、最初に富士吉田の本町通りから富士山を見上げた大学生の時には本当に感動しました。生活の情景に溶け込んでいて、かつ神々しい。

 芸術的な風景画とは違う、リアルな生活感をまとった民芸のような印象でした。もちろん、今でもその感じは変わっていません。そんなところに、外国の方が何かを感じるのは嬉しいことです。

 河口湖でも山中湖でもなく、富士吉田市というところがいいじゃないですか。皆さんもぜひおいでください。

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2022.03.19

【討論】大災害がやって来る!その時日本は?!

 

 れは良い討論。錚々たる方々の貴重なご意見をうかがうことができました。

 「防災」「土木」には志が必要です。なぜなら、その仕事が時空を軽々と超え、また多くの命に関わることだからです。「今だけ、カネだけ、自分だけ」とは対極にある世界です。

 本来、教育もそうなんですよね。土木も教育も少なくとも百年の視野を持っていなければなりません。「十年樹木、百年樹人」という言葉があるとおりです。

 しかし、今や「土木」や「教育」はダサい仕事、キツいだけの仕事となってしまいました。というか、そういう「教育」が悪いのですよ。学校教育こそ「今だけ、カネだけ、自分だけ」を助長している。

 もちろん、土木や国土建設は唯物論では処理できません。思いや志、未来への希望、生命への愛情、自然への畏敬がないと成り立ちません。ですから、本来なら大変尊い仕事なのです。

 この討論でもいくつかの例が語られていましたが、古代天皇はじめ歴史上の人物の治水や治山の物語は枚挙にいとまがありません。つまり、そうした事業(仕事)が、その人物の歴史的評価そのものになるということです。

 日本は自然の恵みと自然の脅威の双方が豊かな国です。世界的にも稀有な存在と言えましょう。そんな中で培われた日本人の国土建設、土木事業哲学こそ、国内の防災のみならず、これからの地球建設、あるいは地球平和に有用なものになるかもしれません。

 かつてほどではないにせよ、今でも日本の各種インフラ整備技術が、世界の経済、防災に貢献していますね。そこにもっと誇りを持っていいと思います。

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2022.03.18

『トラさん~僕が猫になったワケ~』 筧昌也監督作品

Th_81x8xbdtl_ri_ 日は長女の大学卒業式でした。前半の2年は寮生活、後半の2年は完全リモートで家猫状態。

 まあ、そんなこんなで就職活動も全くせず、しかし就職先はいつのまにか決まるという、それこそ拾われた家猫みたい(笑)。コロナのおかげと言えばおかげですな。

 あいにくのお天気でしたが、皆さん華やかな袴姿で実に春らしく、100年を超える女子教育の歴史の重みというか、格別な品格のようなものを感じましたね。ちなみにウチの娘は、袴姿が普段着である妹に着付けしてもらいました。

 ただ、卒業式で友人たちに久しぶりに会い、しかしもうそこでお別れということで、それはやはりちょっと可哀想だったなと。

 さて、その某女子大と猫と言えばこの映画です。多部未華子さんが卒業生なんです。偉大なる先輩。

 その多部さんが助演として優れた演技を見せてくれるこの映画。猫好きにもたまらない内容ですし、家族愛をさり気なく描いた作品としても、なかなか良いと思います。

 原作がマンガですし、監督さんもテレビドラマのお仕事が多い方ですから、正直チープで軽い印象ですけれども、それはそれで最近の邦画の一つの表現方法となっているので良しとしましょう。

 低予算から来るシンプルさを逆手に取って、大切なテーマを象徴的に仕込むのは、日本の伝統芸であります。

 そう、家猫って、誰かの生まれ変わりのように感じる瞬間もあるんですよね。何かを伝えに来たのかなって。そういう意味ではとてもリアルでした。

 多部未華子さんは安定の好演技として、子役の平澤宏々路ちゃん、そして主役の北山宏光くんも良い演技をしています。ちょっとした時にぜひ観てみてください。後悔はしないと思いますよ。

 Amazon トラさん〜僕が猫になったワケ〜

 

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2022.03.17

追悼 宝田明さん

Th_images_20220318085101 しい訃報が届きました。

 昨年、突然お電話をいただき、コロナが落ち着いたらお会いしましょうと約束していましたが、コロナ禍もなかなか終息しない中、このような形でその約束が永遠に果たされなくなるとは…。本当に残念です。

 満州で大変なご苦労をされ、その後の華々しい俳優生活と並行して平和活動を続けておられた宝田さん。

 そんな中、私たちが研究している仲小路彰に興味を持ってくださったのです。

 パンデミックという分断や、ウクライナへのロシアの侵攻などに対し、どのような思いを持っておられたのでしょうか。

 昨年電話でお話した時は、とてもお元気そうで、そして誰からも愛されたそのお人柄を象徴するように、私のような者に対しても、とても丁寧な言葉遣いでお話してくださりました。

 ゴジラをはじめ、もう何十年も銀幕の宝田さんを拝見していた私は、本当にお会いする日を楽しみにしていました。そして、宝田さんが平和活動の一環として行ってきた音楽朗読劇「私の願い」を山梨で実現しようと約束しておりました。

 それが叶わなくなってしまった今、宝田さんの平和への願いを少しでも引き継ぎ、実際の行動として表現していかねばならないと、改めて感じています。

 祈りや願いはもちろん大切です。しかし、それが言葉だけでなく、実際の行動として表現されなければ、その価値は半減してしまう。そんなことをあのお電話で直接教えていただいたような気がいたします。本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした。

 心よりご冥福をお祈りします。

送別歌」(お電話いただいた時の記事です)

 

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2022.03.16

福島県沖 M7.4

Th_img_8724 入りばな、まず最初の緊急地震速報で目がさめました。11時34分発生の地震です。

 ここのところ富士山ラドン濃度が急低下していましたので、東北含めた東日本のどこかで大きめの地震があるかなと思っていたので、さっそく「予想した地震が発生したようです」とツイート。それが36分。そしてその数秒後に再び緊急地震速報。こちらが本震でした。

 M7.4、最大震度6強といえば大地震。まずは被害の少ないことを祈ります。そして、震源の場所と深さを見て、大規模な津波はないと判断。

 この地震も、大局的に見ると11年前の3.11の余震ということになります。それもすぐにツイートしました。何度も書いていますが、あの巨大地震の最大余震はいまだ発生していません。つまりM8レベルのアウターライズ地震、あるいは青森沖、千葉沖の大地震です。

 もう11年も経っているのだから、それは余震とは言わないのでは…というのは全くの間違いで、たとえば昭和の三陸沖地震は明治の三陸沖地震の最大余震(アウターライズ地震)です。その間37年。

 また、これもいつも伝えているとおりですが、このM7.4がさらなる巨大地震の前震である可能性も否定できません。

 決して恐怖を煽っているわけではありません。11年前を思い出してください。3.11の2日前の3月9日に宮城県沖M7.3が発生しています。

2011年3月9日三陸沖地震M7.3を忘れてはいけない。

 もちろん、今回の震源の深さから考えると11年前とは明らかにメカニズムが違います。しかし、だからといって今後さらに大規模な破壊が起きないという確証はありません。

 まさに「天災は忘れた頃にやってくる」。これには二つの意味があります。一つは3.11から11年経ったというような意味での「忘れた」。そして、11年前の3.9から3.11にかけての私たちのように、非日常的に大きなことが起きると、もうそれ以上のことは起きないと勝手に思ってしまうという意味での「忘れた」です。

3.9と3.11の間に何が起きたか。

 自然(地球・宇宙)の時空スケールと、人間の時空スケールはあまりに違うのです。気をつけましょう。

 

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2022.03.15

占守島の戦い

 

 シアの侵攻に対するウクライナの抵抗の裏に旧日本軍の奮闘が…。

 ロシア人の友人から聞いた話ですが、ウクライナに限らずロシアから独立した国々では、この1945年8月15日以降の日本とソ連軍との戦いについて学ぶことがあるとのことです。

 おそらくウクライナ軍の兵士の中にも、この負けても「本土死守」を果たした日本軍の戦いをイメージしている人がいることでしょう。

 もちろん、これを美談や武勇伝として誇りに思いなさいという単純な話ではないにせよ、日本人がこのような歴史的な事実、先人たちのご苦労を知らないというのは、これはまずいでしょう。

 学校教育がそれらを無意識的に隠蔽してきたのは事実です。しかし、この時代になって、こうして動画という新しい教育のシステムによって、それらを知ることができるようになったのは、歴史的必然と言えるかもしれませんね。私もたとえばこの「大人の教養TV」には大変お世話になっております。感謝。

 この占守島の戦いでも分かるとおり、戦争においては条約や国際法などの約束事はほとんど意味をなしません。また、徹底抗戦、無条件降伏といった極端な対応はありえず、あるいは単純な平和主義、人道主義も意味を持たず、実際には裏での外交努力、個人と個人の交渉というものが存在しているのです。

 そのあたりを知るだけでも、私たちのニュースの見方、ネット情報の受け取り方も変わるのではないでしょうか。

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2022.03.14

『あの頃。』 松坂桃李主演・今泉力哉監督作品

Th_movieposter_ja_20220315102601 ょっと懐かしい文化の紹介が続きます。平成も旧き良き時代となってしまいました。

 今一番会いたい女性は、実は松浦亜弥さんです(笑)。家族みんなそれは一致しております。

 そんなあややの全盛期を支えたオタクたちの熱い、そして切ない物語。面白かった!

 まさに「あの頃。」ですよね。私は当時はそっちの世界にはいませんでしたが、その空気感は存分に味わっていました。

 今、彼らはどういう大人になっているのでしょう。ちょっと遅い青春を謳歌した彼らは、きっと現実の社会にもまれながらも、幸せな人生を送っていると信じます。

 ある種の信仰というか、涙が出るような偶像崇拝というのは、魂を浄化してくれます。

 そして、この映画の後半で描かれているように、生死を超えた天国を用意してくれます。

 それが幸福であるとともに、切なさともなるわけです。まさに「もののあはれ」ですね。

 実は今日も、娘とYouTubeにてあややのご尊顔を拝し、バカみたいに涙と鼻水を流してしまった私でありました(笑)。遅れてきたヲタクですな。女神さまですよ。いい歳して何やってんだ…とは全く思いません!w

 松坂桃李くん、リアルに松浦亜弥さんの中学の後輩だったんですよね。あやや3年生の時、彼は1年生。サインもらいに行ったら、軽く断られたとか。そして、彼女は本当にキラキラしたオーラをまとっていたとのことです。うらやましい〜。

 今は3人の子どもの母親として、そして素晴らしい旦那さんの妻として、たくましく生活しておられるあやや様でありますが、ぜひ時が来ましたら、森高千里さんのように再び歌を歌ってほしいと思います。必ずそういう日が来ると思います。生で彼女の歌を聴くまでは、とりあえず死ねません!

 

 

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2022.03.13

『アイコ十六歳』 富田靖子主演・今関あきよし監督作品

Th_title752 し忙しいので過去に観た懐かしい文化の紹介を軽く続けます。

 大好きな富田靖子さんのデビュー作。12万7千人からアイコ役に選ばれました。よくぞ選んでくださいました!

 富田さん、可愛いのはもちろん、アイコの揺れ動く若い感情を見事に演じてくれていますね。

 この時実年齢は14歳。この映画を総合プロデュースした大林宣彦監督は、のちに彼女を主役に超名作「さびしんぼう」を製作します。

 また市川準監督は、これもまた超超名作「BU・SU」を撮ります(今ならこちらで観られます)。この3本で、富田靖子さんは本当に様々な「少女像」「青春像」を表現してくれていますね。本当にこの3本は何回観ても引き込まれますよ。

 もちろん母親役で活躍する今の富田さんもいい。そういえば、この作品も(最近近所に引っ越してきた)アミューズ関係ということで、サザンや原由子さんの楽曲がとても効果的に使われていますね。

 この作品、時代的に私の高校時代と重なる物語ですので、なんとも懐かしい感じがするとともに、なぜか今観ると新鮮でもあります。ぜひご覧くださいませ。

 

 

 

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2022.03.12

大きな春子ちゃん

 

 ずはこちらも懐かしい昭和の文化を。

 初期のRCサクセションの演奏にて「大きな春子ちゃん」。これは実にいい雰囲気ですね。

 澄んだリンコさんのベース弾き語りにかぶさる若き忌野清志郎さんの毒気(笑)。それにしてもコーラスワークも含め、アレンジ、演奏のクオリティ高いですねえ。

 リンコさん、今は地元で二胡の演奏ですか。なんか感慨深いですね。

Th_unknown_20220315092801 さて、この曲のオマージュなのか、それとも単なるおふざけなのか、よく分かりませんが(笑)、私けっこう好きなのでこちらも紹介します。

 2014年の「フールジャパン」、短編映画(?)「大きな春子ちゃん Am I Too Big?」です。岩崎友彦監督作品。3分半の超短編ですが、思いっきり楽しめます。

 ある意味、「大怪獣のあとしまつ」と対象的ですね(中途半端はダメということ)。

 Amazon 大きな春子ちゃん

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2022.03.11

『受胎告知』 田中登 監督作品

Th_movieposter 「(秘)色情めす市場」を記事のタイトルにする勇気がありませんでした。そこで原題「受胎告知」を採用いたしました(笑)。

 日活ロマンポルノの絶対的名作。なにしろ、今年のベルリン映画祭での上映が決まったのですから。

 日活ロマンポルノ史上初、世界三大映画祭の一つベネチア・クラシック部門選出

 黒澤、小津、溝口らと並んで、田中登の作品が世界で認められたというのは、なんとも感慨深い。

 昨日紹介の荒井晴彦監督からのつながりです。

 荒井晴彦さんの実質的な脚本デビュー作(根津甚八さんのデビュー作でもあります)「濡れた賽ノ目」(若松孝二監督)の併映が、この田中登監督の「㊙︎色情めす市場」でした。

 荒井晴彦さん、併映されたこの名作にショックを受けたそうです。それはそうですよね。こんなすごい作品と並んだら…。

 昨日の「火口のふたり」もそうですが、エロを扱いつつ、完全にエロを越えて生命そのものを描くというのは、まさに芸術の領域の出来事です。

 ご存知のように、日活ロマンポルノの世界には、そういう芸術の原点があるのです。低予算であり、撮影期間も短く、また絡みの頻度が決められているなど制約の多い中、いや制約が多いからこそ生まれた名作群(もちろん駄作も大量生産されましたが)。

 その名作の中でもトップに位置するのが、この「受胎告知」でしょう。

 最近改めて鑑賞しましたが、これはたしかにベルリンで上映されてしかるべき作品ですね。あいりん(釜ヶ崎)に生きる男女のたくましい命。

 モノクロにおける光と影。カラーにおける色彩の意味。実験的である以前に古典的。現実的にして象徴的。そして、大げさに言うなら「ああ、こうして人類は絶滅せずつながってきたのだ」という科学的真理。

 考えてみると、「ドライブ・マイ・カー」は正統的にこの日本的映画世界を継承していますね。

 なるほど、こういう時代だからこそ、映画によって世界が日本的世界を再発見するきっかけが増えていることは、素直に喜ぶべきことですね。

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2022.03.10

『火口のふたり』 荒井晴彦監督作品

Th_71hxm5onxnl_ac_ul320_ 英雄監督、女優への性加害報道を受け新作映画「蜜月」25日公開が中止、今後は未定…といういやなニュースが。

 榊英雄さんと言えば、「この窓は君のもの」の初々しい演技が印象的でした。大人になって純粋さを失うどころか、邪悪になってしまったのですね。まあ男なんてそんなものでしょうが。

 「この窓は君のもの」という幻の名作については、こちらでも触れています。この映画の大ファンだというのが、本日紹介の「火口のふたり」に主演している柄本佑さんです。

 たしかに「きみの鳥はうたえる」にしても、この「火口のふたり」にしても、若い男ならではの「純愛と性欲」の葛藤のようなモノが表現されていました。その原点は「この窓は君のもの」なのかもしれません(いまだに配信もDVD化も実現していませんが、興味のある方はこちらでどうぞ)。

 さて、この「火口のふたり」、けっこう激しい情交のシーンが続きますが、なんか不思議とそれがいやらしくなく、どちらかというと「純愛」の雰囲気を醸すのです。

 言葉で言ってしまうと「結婚前に元彼と密会してやりまくる」みたいな感じになってしまいますが、実際の印象は全く違う。いつのまにか、なにげない会話や表情や、秋田の風景の方が主役になっていく。

 そう、この映画にはウチのカミさんのふるさとの祭が重要なシーンとして出てきます。西馬音内盆踊り。私も何度もリアルに体験しましたが、あれほどエロチックな祭も珍しい。

 脚本・監督の荒井晴彦さんがお気に入りで、映画のシーンに挿入したかったとのこと。ワタクシ的には、もう少し積極的にフィーチャーしても良かったかなと思っています。あの歌詞の世界なんかすごいですから(笑)。

 ちなみに「火口」とは富士山の火口であり、また隠喩的に木花咲耶姫と瓊々杵命の関係を表現していると思いますが、これもまた私にとっては大変身近なエロス的存在であります。

 そういう意味で、この映画には不思議な親近感と、一方でごく私的な違和感を抱くのでした。そこも含めて名作です。

Amazon 火口のふたり

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2022.03.09

苫米地英人 「認知戦」を理解してより良い世界を構築せよ!

 

 小路彰は70年前に、第三次世界大戦はピンポイント攻撃戦、情報戦、深層心理戦、そして生物兵器戦になるであろうと予測しました。

 ちなみに第三次世界大戦は朝鮮戦争からすでに始まり終結していません。その後の米ソ冷戦やアメリカとイスラムの戦争、そして現今のロシアとウクライナの戦争もその一部に過ぎません。

 この動画で苫米地博士が述べている民主主義を利用した「認知戦」は、仲小路の言う深層心理戦に含まれます。仲小路がいかに天才であったか、よく分かるでしょう。

 70年前、あの文書群を読んでも、だれも理解できなかったかもしれません。実際、21世紀になって、ようやく一部実感として理解できるようになりました。

 また仲小路は、第三次世界大戦の本質を「共産主義革命」との戦いだと看破しています。共産主義に伴う権威主義、そして唯物論に発する非人道主義こそが敵であると。

 あるお弟子さんによりますと、仲小路は「私の思想は500年経てば理解される」と言ったそうです。まだまだ未来の話ですね。しかし、その新しい思想、あるいは古くて新しい日本の使命が顕在化するのは21世紀であると考えていたようですから、私たちの責任は大きいですね。

 深層心理戦(認知戦)によって、世界中の民衆がプーチン一人を糾弾することで、はたして事態は収束するのか。いや、しないでしょう。だからこその日本の出番でもあります。

 国内の深層心理戦でコントロールされた世論からはずいぶん批判もありましたが、安倍元総理の「プーチンを安心させなければならない」という言葉には、ある種の心理的真理が含まれているのでした。

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2022.03.08

FACT LOGICAL『日本の“教育問題”を大激論!(2)』(日経テレ東大学)

 

 からの続き。今回も興味深い意見を聞くことができました。

 結論から言うと、4人の中で最も現実的な視点を持っているのは、松本杏奈さんでしたね。彼女自身語っているように、彼女はずっとエリートだったわけではない、いやむしろ落ちこぼれ&問題児だった時代が長かったので、他の人たちのような単なるエリート教育論に限定されない意見を持っているのです。

 松本さん、おそらく勉強嫌い、あるいは勉強わからないお友達がたくさんいるのでしょう(非常に良いことです)。そういう人たちと自分とは違うということをよく知っておられる。

 ここ150年で構築してきた日本式の(軍隊式の)教育システムは、それはそれで非常にすぐれています。それも痛いほど実感してきました。松本さんやモーリーさんが言うとおりです。

 ただ、それが肥大化してしまい、先生の余裕がなくなっているというのも事実。そして、先生の権威がなくなり、すなわち先生の失敗(試行錯誤)を許さない雰囲気ができてしまったのも事実。

 その結果、最初に捨てられたのが、実はエリート教育なのです。ですから、やはりレゴ型のエリート教育は別のルートでやるべきだと思っていますし、実際そういう別ルートを作る準備を、私もしているところなのです。

 既存の学校でのリモートやスタサプ、スマホの利用なんていうのは当たり前。私はずっとそれを主張してきました(実際にはなかなか実現しませんが)。

 それは本来「変えるべきこと」ではなく、時代に合わせて「変わってくこと」であるはずで、実はちっとも革新的なことではありません。それさえも動かないというのは、たしかに悪しき伝統主義であり、保守主義と言えましょう。

 というわけで、今ある学校はただ時代に合わせて進化してゆけば良く、加えてエリート、リーダーを育てる全く別のシステムを作ることが必要ですね。もう一つ加えるなら、落ちこぼれ、学校に合わない子どもの受け皿もあると良い。つまり、3方面の「セーフティーネット」を構築することを考えなければならないということでしょうか。

 そういえば、別件ですが、やはり日本の常識をひっくり返すことをモーリーさんとやろうという話がありました。コロナで一度頓挫しましたが、そろそろ再開でしょうかね。

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2022.03.07

『大怪獣のあとしまつ』 三木聡 脚本・監督作品

Th_-20220308-154006 日の超名作ウルトラセブン最終回「史上最大の侵略」からのこれ(笑)。

 いや、超名作のあとに観るべき作品かもしれません。単独で観たら、私も暴動起こしていたかもしれない。

  B級映画大好き人間の私だからこそ、あえてE級認定いたします。「史上最大の駄作」、いや「史上最大の挑戦」なのかも…。

 あまりに対極的であったからこそ、どういうわけか私はこの映画の「意味」が分かってしまいました。それは全く期せざることであり、また不覚なることでありました。

 そう、たとえばセブンが宇宙に帰ったあと、あのパンドンの死体はどうなるのか。

 キリヤマ隊長は「地球は我々人類自らの手で守り抜かなければならないんだ!」と遅ればせながら気づきましたが、実は「大怪獣のあとしまつ」さえも人間はできないのです。

 結局、「選ばれし者」「光の戦士」が片付けなければならないという、その悲しい答を、半世紀以上経った今、この映画は明示してしまいました。

 これって、ある意味、アメリカの核の傘に守られた日本の半世紀そのものですよね。

 「我が国は我々日本人自らの手で守り抜かなければならないんだ!」と意気込んだのも今は昔。

 この映画でも暗示されている、放射能、ウイルスや細菌、そして軍事的な侵攻が起きても、結局他人頼みの日本人。

 たしかにそれは世界の常識から見れば「ギャグ」、それも滑りまくる「オヤジギャグ」であり、それをこれほどに見事に(リアルに)表現した映画はないかもしれません。

 世間で、「史上最大の駄作」と酷評され続けるこの作品(こちら参照)は、もしかすると半世紀後「名作」と言われるのかもしれません。それこそシャレになりませんが。

 しっかし、近視眼的、常識的に考えると、怪獣・ヒーローもので絶好調の東宝に、松竹と東映が歴史的タッグを組み、それなりのキャストを集めて挑んだはずのこの作品が、どうしてこうなったのか。

 プロレスでも、夢のタッグや夢の対決が、めちゃくちゃしょっぱく滑りまくって、後楽園ホールや国技館が破壊されたことがありました。しかし、それはのちに語り草となり、記憶に残る「作品」となりました。

 そういう意味でも、あえて勇気を振り絞り、劇場で観てみるのもありだと思います。もちろん割引なんか利用しないで。

 ちなみに私はある地方の小劇場で観たのですが、観客は私一人でした。素晴らしい時間と空間。これもまた映画体験なのか。

 追伸 そんな中、山田涼介くんは頑張っていたと思います。ある意味モロボシ・ダンなみに切ない戦いでした(トホホ)。

大怪獣のあとしまつ公式

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2022.03.06

シューマン 『ピアノ協奏曲イ短調』より(ウルトラセブン最終回にちなんで)

 

 ルトラセブンの最終回が放送されました。もう何度目でしょうか。また号泣してしまいました。

 一昨日、あるところで講演をさせていただきました。その時、「地球を守る」という天命を知るきっかけとなったのはウルトラセブンだという話をしましたところ、私以上のセブンマニアの方がいらっしゃって、すっかり意気投合してしまいました。昨日も「明日はいよいよ最終回ですね」と、その話でもちきり。

 そして今日、最終回「史上最大の侵略」の後編が再放送されたわけです。もうあまりに多くの方々が語り尽くしていますから、私が今更語る必要もありませんね。本当に名作です。私はまた改めて自分の人生の意味を噛みしめたのであります。

 作品の中でも、特に名高い「あのシーン」のBGMは、ご存知シューマンのピアノ協奏曲イ短調、リパッティとカラヤンによる演奏です。

 セブンの音楽を担当した冬木さんについては、今までも何度か書いてきました。最近ではこちら

 教会オルガニストだったこともあるという冬木透さんは、クラシック音楽を知り尽くした作曲家。そんな彼がこのシーンでこの曲のこの演奏を選んだことで、私のその後の人生(もちろん音楽人生を含む)が決定されたといっても過言ではないでしょう。

 子どもに見せる番組、そして聞かせる音楽は良質であってほしい。そんなことを改めて感じながら号泣していた私でした。

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2022.03.05

私たちが見ている世界は脳が「過去15秒間」を平均化した映像だった

Th_unknown_20220305112801 ちらの記事が面白かったので紹介します。

 私はことあるごとに、「過去よりも未来の情報にアクセスせよ」と言っていますが、これは本来の脳の機能(とされるもの)からすると非常に難しいことのように感じられるようです。

 この記事で書かれているように、特に視覚情報については、私たちの脳は過去15秒間を重視し、それらを平準化して「今見ている」と勘違いしているのが普通です。

 写真が私たちにとって案外リアルではない(芸術性があったりする)のも、そこに理由があるわけです。

 実はこれは視覚に限らず、いわゆる五感全てがそのような情報処理システムになっており、そういう意味で、私たちが感じている「今」はほとんどが過去であることがわかります。

 さらに記録された文字や映像、音声などが溢れるデジタル社会になっていますから、ますます私たちの脳みそは「過去」の情報で埋め尽くされていきます。

 私はわかりやすく、「過去はウンコ」という言い方をよくしますが、そういう意味では私たちの脳みそがウンコでいっぱいになっていることになりますね。

 特に(学校でほめられる)記憶力のいい人たちの脳みそはウンチで膨れ上がっています。それを「蘊蓄(ウンチク)」と言います(笑)。

 「蘊蓄」の「蘊」は「積む」という意味です(私のペンネーム蘊恥庵庵主は「恥を積む」ことから来ています)。「蓄」は言うまでもなく「たくわえる」。

 というわけで、私はそうしたウンチク状況を憂えて、その過去情報を水に流して空き容量を増やし、未来からの情報をそこにダウンロードせよと言っているわけです。

 その一見難しいと思われる方法については…合宿等で直接お話します。

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2022.03.04

『グリーンブック』 ピーター・ファレリー監督作品

Th_81pvhmmpjql_ac_ul320_  が観ていたのをチラ見していたのですが、最後はどっぷり浸かってしまいました。

 たしかにアカデミー作品賞獲っただけのことはありますね。重いテーマが軽みの中にうまく希釈されていて後味の良い作品となっていました。

 時代の常識というフィクションの中で、結果として(ブルースではなくクラシックを弾くなど)自らもフィクションに陥ってしまったシャーリーに対し、時代を越えて最強だったのは結局トニーという、人情味と家族愛あふれる「賢くなさ」だったというのは、私たちにとっても救いとなります。まあ、日本で言えば「寅さん」ですな。

 そうそう、寅さんシリーズをハリウッドで翻案して作ればいいのになと昔から思っています。こういう時代だからこそいいのでは。

 生き強さというか、危機管理能力というか、優れた「死なない力」というか、そういうものを持っているということでいうと、トニーはうる星やつらのあたるみたいだなとも思いました(笑)。

 実話として見ると、黒人として音楽を通じて南部の意識を変えようとしたドン・シャーリーの勇気に心動かされますね。

 ドン・シャーリーの演奏を聴いてみましょうか。クラシックとジャズの両方の才能を味わうことができるという意味で、「地獄のオルフェ」によるインプロヴィゼーションはいかがですか。

 

 

Amazon グリーンブック

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2022.03.03

FACT LOGICAL『日本の“教育問題”を大激論!(1)』(日経テレ東大学)

 

 かなか面白い討論だったのですが、これって「日本の教育問題」というより「日本のエリート教育問題」ですよね。

 今、実はちょうど「日本のエリート教育」について大革命を起こそうとしているアメリカ人の方と、いろいろ意見交換したり、現実にその革命を起こすにはどうすればよいかを検討中です。

 ちなみに私は、エリートではない層の教育革命の方に興味があって、そちらはそちらで秘密裏に粛々と進めているところです。

 そうした中で、一つ強く感じるのは、この討論でいみじくも松本さんが述べているように、「ジグソーパズル」型の学校や入試も必要だということです。

 革命というと、現存のものを全て否定して抹殺し転覆を謀るようなイメージがありますが、それは共産党革命であって(笑)、実際には「レゴ型」教育のシステムを新たに作り、選択肢を増やすということであって、既存の「学校」や「入試」は残ってもいいと思っているのです。

 そう、エリートにはたしかに「レゴ型」の社会貢献をしてもらいたい。しかし、一方で「ジグソーパズル型」の仕事が社会のほとんどを支えているのも事実ですから。

 しかし、いったい誰がその「エリート」なのか、それを見極めるのも現状では難しく、結局この討論で想定されているような人たちも、試験の偏差値が高い人になってしまいそうですよね。

 そのあたりの見極め、そして自己に対する評価は、義務教育の中でやらねばなりません。そうすると、やはり小学校、中学校の先生に意識革命を起こさねばならないことになります。これは大変なことです。

 私の構想も、義務教育(中学まで)は現在のままで、中学卒業以降の選択肢を無数に増やすものなのですが、いくらそういう場を用意できたとしても、正しく評価したり、導いたりする人がいないと、その選択肢を間違えてしまい、結果として今よりも不幸な若者を生んでしまう可能性があります。

 うむ、そういう意味では、やはり「革命」を起こさねばならないのでしょうかね。とにかくその優れたアメリカ人の方とも話しているのですが、文部科学省の外で教育しないと始まりません。文科省の唱える教育改革なんて周回遅れの小手先のものでしかありません。

 社会との連携で考えるなら、やはり経済産業省かなあ。会社の入り口(採用基準)が変わると、下流の学校が順々に変わっていきますから。

 というわけで、エリート教育の「次回」にも期待いたしましょう。

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2022.03.02

『世界のニュースがわかる! 図解地政学入門』 高橋洋一 (あさ出版)

Th_51khtopycsl しぶりに引っ張り出してきて読みました(眺めました)。ウクライナとロシアのことを復習するためです。

 なるほど、よく分かりました。ロシアの南下の野望は変わらず続いているということですね。

 そういう意味でも、日本にとっても対岸の火事ではない。ヒマラヤ山脈に阻まれる真南ではなく、西端と東端から南下するというのは、まさに地政学的には当たり前のことです。

 高校の社会で「地政学」を教えるべきですね。いちおう、世界史と日本史と地理を履修しましたが、それらが全く有機的に結び付けられていなかったので、当時も全く興味がわかず、また今でもほとんど覚えていません。

 そこで見えてくるのは、やはり日本が特別な環境にあるということですね。

 このたびのロシアの侵攻を見ても、やはり海に囲まれている国は有利だということを再確認させられます。あんなふうに車列でじわじわというわけにはいかないわけですから。

 だいたい、世界史上最強だったモンゴル軍でさえ全く侵攻できなかったのですから。

 逆に言えば、逃げ道もないということ。国境を越えて隣国に助けを求めるわけにいかない。だから、竹槍で玉砕するか、国譲りするしかない。

 昨日はウクライナの悲劇「ホロドモール」の映画を紹介して、ウクライナ人の深層心理に迫りましたが、いやもっと長いスパンで見ると、さらに根深い闇が見えてきますね。

 モンゴルやトルコとの関係はもちろん、歴史的にロシアという大国の起点になったという矜持のようなものもあります。

 こういう言い方をすると大変不謹慎ですが、結局、彼らの生まれ育った場所が地政学的に不運だったし、私たちは正直ラッキーだったということでしょうか。そこを認識しないと、単なる共感や憐憫や、一方で反感をもってニュースを見ることになります。では、幸運な私たちは何をすればいいのか。

 それは今、研究中です。

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2022.03.01

『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』アグニェシュカ・ホランド監督作品

Th_816jtqbdx1l_ac_ul320_ 「間こそ唯一の敵。人間を排除せよ。それで飢餓と過労の根源は絶たれる」…共産主義が招く、唯物論、そして権威主義。この映画でその犠牲となるのはウクライナの人々。

 現在進行形のウクライナ戦争における、ウクライナ人たちのロシアに対する根深い負の感情は、この映画を観ればわかります。

 1930年代、美化されたスターリンの「革命」「実験」の裏で、1000万人以上が人工的に飢餓状態にさせられ、600万人以上が出生抑制されたと言われる「ホロドモール」。

 ホロコーストよりも残虐で大規模であるとも考えられ、今では西側諸国はソ連の人道的犯罪であると認定しています。

 その舞台の中心になったのがウクライナなのです。

 この映画は、その「真実」を暴くために命がけで現地に潜入した、実在の英国人記者ガレス・ジョーンズを主人公とした作品です。

 共産主義体制は崩壊したかのように見えますが、90年前に形成された唯物論的世界観、そして権威主義は、現在のロシア、そして中国、北朝鮮に根強く残っており、その影は、まさに「赤い闇」として今でもウクライナを覆っているのです。

 これほど高度情報化が進展しても、おそらくマスコミと大衆の性質や、情報そのものの信憑性は、90年前と何ら変わっていないでしょう。

 どこか対岸の火事としてニュースを眺めながら、一方で情動的な言動に終始してしまう私たち日本人は、少なくともこの映画を観て、その本質的な部分を考えるべきではないでしょうか。もちろん、西側の偽善的な歴史についても思いを馳せながら。

 ガレスはのちに満州でソ連の手先に捕らえられ射殺されました。今でも真実を暴くのは命がけです。

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