ナポリのルネサンス音楽
スペインを代表する古楽人、ジョルディ・サヴァール率いる二つの団体による、ナポリのルネサンス音楽の演奏です。
モンテ・カッシーノの歌集には、イタリア、フランス、スペインのいろいろな音楽がふくまれています。考えてみると、ナポリやシチリアのあたりは、まあいろいろな国、民族が入り乱れての複雑な歴史がありますから、逆に面白い音楽がたくさん残ったのですね。アラブやアジアからも人や文化が流入していましたら。
バロック以降の近代西洋音楽の作法に慣れてしまってる私たちにとって、ルネサンス以前の音楽は逆に新しく聞こえたりします。面白いですね。
やはり、モンテヴェルディの発明した「Ⅴ7→Ⅰ」というカデンツの支配力というか洗脳力が暴力的に強力だったということでしょうか。
さて、楽器の面で私が妄想するのは、当時のヴィオラ・ダ・ガンバやハープやギターに絹絃が使われた可能性があるということです。特にシチリアでは絹織物産業が盛んになっていく時期にあたりますので。
この時代の少しあと、日本から天正遣欧少年使節団がスペインやイタリアを訪れ、当時の楽器を日本に持ち帰っています。そして、秀吉の前でジョスカン・デ・プレなどを演奏しています。
当然消耗品であるガット弦もそれなりに持ち帰ったと思いますが、いよいよそれがなくなった時には、箏や琵琶に使われていたシルクの絃が使われたことでしょう。それしかないのですから。
そんな響きを現代に蘇らせるのが、今私が取り組んでいるプロジェクトです。
職人さんの努力によって、かなり実用的になってきていますので、いずれ輸出されてサヴァールさんも使ってくれるかもしれませんね。妄想を実現することだけには自信がありますので(笑)。お楽しみに。
| 固定リンク
「音楽」カテゴリの記事
- 告知! 6/29 下北沢でのスペシャルライヴに家族で出演します!(2023.06.05)
- 結局アドリブって何なの!?即興演奏に逃げるミュージシャンの話(ミートたけし)(2023.06.03)
- バーバラ・ディナーリン 「トッカータとフーガによる即興曲」(2023.06.01)
- クリスチャン・マクブライド&ケニー・バロン(2023.05.31)
- ZOOM ハンディビデオレコーダー Q2n-4K(2023.05.27)
「文化・芸術」カテゴリの記事
- ラバーガール大水「春風亭昇太氏への提言」?(2023.06.04)
- 結局アドリブって何なの!?即興演奏に逃げるミュージシャンの話(ミートたけし)(2023.06.03)
- 中田敦彦「松本人志氏への提言」(2023.06.02)
- バーバラ・ディナーリン 「トッカータとフーガによる即興曲」(2023.06.01)
- 『江戸にゃんこ 浮世絵ネコづくし』 太田記念美術館(2023.05.18)
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 英語の語源が身につくラジオ(堀田隆一)(2023.05.17)
- 物件ファン(2023.05.16)
- ベイスターズ 劇的サヨナラ勝ち!(2023.04.27)
- 柳沢正文 vs 落合陽一 『睡眠の謎』(2023.04.26)
- 若者との対話 in 石和・甲府(2023.04.25)
「歴史・宗教」カテゴリの記事
- 『基礎科学としての情報〜エントロピーと生命、超次元複雑性と生成AIの未来と私達』 Dr.苫米地(2023.05.24)
- 木内鶴彦さんとナオキマンの対談(2023.05.22)
- 英語の語源が身につくラジオ(堀田隆一)(2023.05.17)
- Style2030 賢者が映す未来〜竹倉史人 (BS-TBS)(2023.05.14)
- 『オスカー・ピーターソン ジャズ界の革命児』 バリー・アヴリッチ監督作品(2023.05.07)
コメント