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2021.12.10

松浦亜弥 『あなたに逢いたくて』に見る「いとをかし」

 日の森高千里さん「渡良瀬橋」からのあやや。あややの「渡良瀬橋」もいいですよね〜。

 

 

 いかん、おじさんまた泣いてしまった(笑)。しかし、これは森高さんの時の涙とはちと違う。今日はそれについて書きます。

 まず、我が家の全員あややの大ファンなんですよ。平成の歌姫。いや、最後のピン・アイドル。かわいい、美しい、歌うますぎ、MC最高、そして最近では3人のお子さんを育てる肝っ玉かあちゃん(笑)。強い!

 もちろん、昨日の森高さんも立派な昭和のピン・アイドルでした。それが大人になっての「もののあはれ」でした。

 松浦さんの今も当然大人っぽくなっているのでしょうが、私たちの記憶は大人になりかけの少女のまま止まっています。昔風に言えば「萌え」のまんま凍結されている感じ。

 いやいや、彼女のMCなんかめちゃくちゃオヤジっぽいんですよね(笑)。そのギャップがまた萌えだったわけです。あの時代のオタクたちは幸せだった。それが映画化されたのが、あややの中学の後輩松坂桃李さんが主演した「あの頃。」です。

 あの頃の「萌え」は枕草子の「をかし」だ!ということを発見をし、学術誌に論文(?)を発表したのが、ワタクシであります(笑)。ぜひお読みください。

 「萌え=をかし」論

 そう、私のあややに対する感情、そして涙というのは「いとをかし」なんですよ。

 彼女には子育てが落ち着いたら、森高さんのように復帰してもらいたいと思う反面、絶頂期にぱっと引退した、あのままのあややとして記憶に固定したいという気持ちもあるんです。

 彼女はほかの女性の楽曲を歌うことによって、アイドルでありながら脱アイドルを同時に実現していた稀有な歌手であり、ある意味時の流れを凝縮してしまったようなところもありました。

 それもやはり「もののあはれ」ではなく、「いとをかし」なんですよね。今日はそんなあややならではの歌の世界を堪能したいと思います。

 松田聖子さんの「あなたに逢いたくて 〜missing you〜」です。

 

 

 いとをかし。いみじうこそをかしけれ。

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