『ザ・ビートルズ:Get Back』 ピーター・ジャクソン監督作品
クリスマス・イヴ。毎年のことですが、この日は志村正彦くんのことを深く思い出す日でもあります。
志村くんの音楽のルーツの主要な一つはビートルズ。それは間違いありません。
私にとっての今年のクリスマス・プレゼントはそのビートルズのドキュメンタリー「Get Back」です。志村くんもあっちで観てるでしょうね。めちゃくちゃ興奮しながら。いや、ジョンやジョージに会ってるかもしれませんね。ちょっとうらやましいかも。
先週から見始めまして、今、3周目が終わったところです(1周8時間)。年明けまでにもう一回。そして、年が明けたら、53年前の1月と重ねながらまた観る。
もう言葉では伝えきれません。とにかく感激、感動。驚きですかね。本当に生きててよかったと思います。
私たちの知っているあの楽曲が、次第に出来上がっていく様子は、まさに「未来の記憶」をたぐり寄せて行っているように見えました。奇跡の瞬間の連続ですね。
そして、やはりあの四人だからこそという歴史的事実。それをこれほどまでに実感したのは初めてでした。ポールもポールらしい。ジョンもジョンらしい。ジョージもジョージらしい。リンゴもリンゴらしい。さらにそこに加わるビリー・プレストンやオノ・ヨーコの存在。
解散前の殺伐とした雰囲気を予想した我々は、ことごとく裏切られます。なんでしょう、あの充実感。明るさ。まさにバンドとしての頂点。
彼らまだ二十代ですよ。それぞれがそれぞれの人生を確立していくのは当たり前。それが分裂していく原因かと思っていましたが、全然違いました。
衝突というより純粋なコミュニケーション。そしてその後の信じられない融和と創造。そうした光景と音が延々と続き、そして迎える屋上ライヴ。バンドとしての完成形、ライヴという表現形態の完成形がそこにありました。
そう考えると、今どきのバンド音楽や打ち込み音楽は、なんとも薄っぺらく生命力が乏しいなあ…そんな感想は単なるノスタルジーなのでしょうか。
とにかく、「生きてて良かった!」と本気で思う時間を世界中の皆さんと共有させていただいています。いや、志村くんはじめ、多くの天界の神たちとも。まさに寝食忘れるという久々の青春を体験しているクリスマスであります。感謝。
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