佐々木閑 『煩悩とは何か」
本年度の文学講座が終わりました。「竹取物語」。講師をしながら大変気づきや学びの多い、貴重な時間を皆さんと共有できました。楽しかった!
かぐや姫のささやきは悪魔のささやき(笑)。
テーマは「じいさんの煩悩」。善人だった翁が、かぐや姫に出会ったことによって煩悩満載の悪人になってしまうという残酷な話。そういう解釈でクライマックスを読むと面白いのです。
お釈迦様が特に戒めたのが、「子煩悩」「金煩悩」です。まさにそこにはまってしまった翁。滑稽かつ切ない話ですよ。
かぐや姫の立場になっても実に切ない。悪気はないどころか、良かれと思って行なったことが「罪」になってしまう。さらに最後には羽衣をまとって、地球や地球人への「愛」とともに、その「罪」の意識すら忘れてしまう。切ないですねえ。
そしてなぜ、最後に取ってつけたように「富士山」が登場するのか…。
そんなわけで、とっても現代的、未来的な物語ですねという結論に至り講座が終わりました。めでたしめでたし(?)。
つまり、竹取の翁の物語というのは、仏教説話だということですね。
では、仏教における「煩悩」とは何なのか。私たちを苦しめる、しかし生きる力の源泉であるとも言える「煩悩」について、インド仏教学者の佐々木閑先生に教えていただきましょう。タコの足の電球。なるほど、面白い。
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