河合隼雄 「京大最終講義〜こころを探る〜」(コンステレーションについて)
ある方から紹介されてこの動画を見ました。
なるほど面白いですね。コンステレーション。星座。シンクロニシティ(共時性)。
考えてみると星座こそ、あらゆる時を共有していますよね。オリオン座にしても、今あの形で見えていますが、実際はみな違う時間に発せられた光を同時に見ているわけです。
たとえばベテルギウスなら約550年前の光であり、リゲルなら860年前の光です。ちょっと西に目を移すと見えるアンドロメダ銀河は約250万年も前の光です。
しかし、私たち人間はその偶然の配置に「意味」を見出し、そこから「物語」を紡いでいきます。これは「コンステレーション」であり、「縁起」です。
私の言い方でいえば、「モノのコト化」すなわち「モノをカタる」ということになります。それこそ「物語」であり、「仕事」であります。
河合さんがおっしゃっているように、そうした「コンステレーション」「縁起」「物語」には一つの答えはありません。そこに個性が現れ、多様性が発生します。
そして、それはAIには苦手なことであって、いろいろな関係性に意味を見出すことこそ、人間のなすべきことなのでしょう。
そう考えますと、今の教育はどうなのでしょう。大学入試はどうなのでしょう。ネット社会はどうなのでしょう。
部分的で表層的なわかりやすいコトではなく、全体的で本質的なモノを捉える能力こそ、今も昔も未来も私たちに与えられているはずなのです。
それにしても、ユングの「曼荼羅」すごいですね。これはユング個人の過去の記憶とか、人類の深層的な記憶とかではなく、単に「未来の記憶」を思い出したのでしょうね。
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