ヘンデル 『戴冠式アンセム』
高校生の時、初めて聴いて感動した曲の一つです。
今では、冒頭の(実際のコンサートでは最後に演奏された)「司祭ザドク」がUEFAチャンピオンズリーグ・アンセムとして有名になっていますね。
イギリスに帰化したヘンデル(ハンデル)が、北ドイツハノーヴァーからやってきたジョージ2世の戴冠式のために書いた曲です。
たしかにこれは王様もお喜びになったことでしょう。この華やかかつ壮大な楽曲は、神へのというより、まさしくスポンサーたる王へのサービスによって生まれた楽曲です。
そう、最近よく思うのですが、ヨーロッパ近代の音楽というのは、神の世界へのアプローチではなく、単に人間の限界に挑戦しているだけなのではないでしょうか。とっても冷たい言い方ですがね。
楽曲としての構造にこだわることの言い訳として、神(や王)への奉仕の形をとったような気もしてくるのです。
自然(宇宙)の法則は、そんなに単純ではないのでは。そんな意地悪なことさえ頭に浮かぶようになったのはなぜでしょう。
少なくとも、エモーショナルな意味での感動のレベルでは、なかなか自然(宇宙)へは飛んでいけないような気がします。
だから、この曲に「最高!」と感動していた頃とは違って、今はこれが「最低」なのではないかと思うのです。
では、その先にはどんな世界があるのか。それは、「音」そのものにヒントがあると予感する今日この頃であります。
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