『アッコちゃんの時代』林真理子 (新潮文庫)
昨日の「ヒッピー」の代表が、この小説の主人公の一人五十嵐のモデルです。すなわち、川添象郎さん。この小説には当然「ヘアー」の話も出てきます。
象郎さんの4番目の奥さんが、「アッコちゃん」。すなわち、小出明子さん。バブル期を象徴する小悪魔、悪女(つまり「いい女」)。
アッコちゃんの時代とは、ずばり「バブル」ですね。
あの頃の、ある種狂ったゴージャスさに対してどう感じるか。懐かしさも含めて肯定するのか、それともただただ嫌悪するのかによって、この小説の評価は変わるでしょうね。
私は作品としてよりも、一つの資料として興味深く読みました。林さんはしっかり取材しています。
象郎さんの実母、伝説のピアニスト原智恵子の名前もちゃんと出てきますし、彼女の消息についてもそれなりに触れています。
その他、ユーミンはじめ「キャンティ」を彩った天才たちの名前が実名でじゃんじゃん出てきます。それは、正確に言えば「バブル以前」なのですが、結局「バブル」とは昭和の勢いの極まったところに現れた最後の大爆発だったことがわかります。
もちろん私はあの「時代」をリアルタイムで生きていたわけですが、仕事柄もあって特にその恩恵にあずかることもなく、どちらかというと、祭に参加できない暗く苦い思い出しかありません。
いや、なんだかんだ自分もある意味「バブル」だったかもしれない…と今思いました(笑)。まあ、それはいいや。自分のことにはあまり興味がありません。思い出す価値もないほどすっからかんなので(苦笑)。
皆さんも、あの「時代」を今の自分というリトマス紙でテストしてみませんか。
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