『竹取物語(全)ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』 (角川ソフィア文庫)
昨日から地元の文学講座の「竹取物語」講師を担当しております。
竹取物語の新しい読みに挑戦いたします。
基本姿勢は「主人公は竹取の翁」、「かぐや姫の罪とは○○(ナイショ)」。仏教や富士高天原伝説の知識も加味していきます。
初心者向けの講座ですので、全体を概観しながら、興味を持ってもらうような語り口にしなければなりません。
そういう意味では、昨日の「武田三代」も素晴らしい入門書でしたが、古典作品に関しては、こちらのシリーズが抜群に良い。
この竹取も、私の珍説を必要としないくらい(?)面白い。入門者ではなくとも勉強になります。
このシリーズの特徴は、「著者」が特定されていないところです。角川書店の編集部ということになっている。
そうすると、ある意味書きたいことが書けるわけですよね。責任取らなくてよいので(笑)。
普通はその道の専門家、研究者に解説や訳を任せるわけですが、そうするとどうしても固い世界になってしまう。教科書的というか。
それこそ、雑誌やムックの記事のように書くことができるわけですし、読む方のマインドもちょっとカジュアルになる。
堅苦しい「古典」の世界がかなり身近に感じられるわけです。だから眠くならない。
それならばいっそ、「武田三代」のように写真や図版もじゃんじゃん入れてもいいのかもしれませんが、そうすると「文庫」としてのコンパクトさと矛盾してしまうので、まあしかたないでしょうかね。それはまた違う企画でやればよいのか。
今回、講師を引き受けるにあたって、あらためてこの本を通読してみましたが、やっぱり面白かった。これを超える面白さを目指そうと思いました(けっこうハードル高い)。
Amazon 竹取物語(全)
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