神様が降りる古代日本の音楽 (岩佐堅志)
今日はある方と「音」について話しました。「音楽」ではなく「音」。
どうも現代は「音楽」という構造に興味が行き過ぎていて、「音」そのものに対する感覚が鈍っているのではないかと。
最近ご縁があって、シルク絃でヴァイオリンやヴィオラを演奏する機会が増え、またシンギング・リンの音浴を体験したり、雅楽の方々と共演したりと、いわゆる「楽譜」になる構造的(コト的)な「音楽」ではなく、即興的(モノ的)な「音」世界を楽しむようになりました。
まさに「もののね」の世界です。
この動画では、天理出身の岩佐さんが「楽」のお話をしてくださっています。大陸や半島から輸入された「音楽」の時点で、すでに「音」から「楽(音楽)」へ重心が移っていったことがわかります。
おそらく聖徳太子以前の上代、あるいは縄文の「音」世界は、私たちが知っている構造的、様式的、再現可能的な「楽(音楽)」とはだいぶ違っていたのでしょう。
それは、それこそ「楽譜」などに記録されていませんから、全く再現不可能なのかというと、実際はそうではなく、記録されていないからこそ再現できるかもしれないのです。
そう、つまりデータ(コト)としての音楽ではなく、あくまで楽器と人間の協働による発音というか、自然音により近いその瞬間にしか出ない音の連続というか、そういうモノはある意味いくらでも現出させることができるわけです。
ただ、その時の作法、たとえば岩佐さんのおっしゃるお清めのようなことも含めての身体的、精神的なあり方を究めねばならず、そこには西洋的なレッスンよりも東洋的な修養のようなものが必要となってきそうです。
私もずいぶん長いこと「音楽」に携わってきましたが、ここで思い切って原点回帰し、「音」「もののね」の世界にアクセスしてみようかと思っています。
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