『ONODA 一万夜を越えて』 アルチュール・アラリ監督作品
本日から公開のこの映画を観てきました。
3時間近くに及ぶ長編の作品ですが、集中を切らさず観ることができました。よく出来ているなと感じました。
内容は言うまでもなく、「最後の兵隊」小野田寛郎さんのルバング島での約30年間を描いたもの。
フランス、日本、ドイツ、イタリア、ベルギー共同制作。監督さんはフランス人です。
ちょっぴり憂慮された、偏ったメッセージ性は感じられず、さまざまな疑問も含めてそのままに放置されている感じが、この「小野田」事件の真相をよく表現していたと思います。
ぜひ、皆さんも一度放置され、そして、そのあと、ぜひこちらの書籍をお読みください。
小野田少尉との三ヵ月「幻想の英雄」
決して聖人君子でも、英雄でもない人間小野田寛郎の弱さや汚さに安心することでしょう。
そして、もう一度この映画を観たくなるのではないでしょうか。
とても美化できない現実の戦いが、そこに見えてくるに違いありません。そして、いまだに解決されていない、日本人自身にも不可解な、あの戦争の時に信じられたモノ(なにか)に、恐怖と憧憬をおぼえることでしょう。
日本人でさえそんな感じですから、外国の方にとってはいろいろと衝撃でしょうね。日本、日本人に恐怖と憧憬をおぼえることでしょう。なかなかの名作でした。
役者さん、皆さんとても良かったのですが、やはり一人挙げるとすれば、イッセー尾形さんかなあ。彼のインタビューを聴くと、なるほどと思いますね。
最後に一言。やっぱりこの「事件」で一番謎なのが鈴木紀夫さんの行動ですね。はたして単独行動だったのか。なんらかの裏があったのか。彼はこのあと、雪男を探しにヒマラヤに行って、雪崩で亡くなります。37歳。彼の奥さんは林房雄の娘でした。
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