テレマン 『組曲ニ長調 TWV 55:D18』
先日、テレマンのターフェルムジーク第3巻の全曲演奏会にヴァイオリンで参加させていただきました。
これで2巻と3巻が終わりましたので、あと1巻を演奏すれば、ターフェルムジーク全曲演奏という夢の実現になります。
企画してくださった方や、プロの名手の皆さんはじめ多くの仲間のおかげです。
中学時代、私がロックとともにバロックを聴き始めたのはテレマンがきっかけでした。ロックの方もブリティッシュなポップ・ロックが好きでししたから、テレマンのような大衆性というか、ある種の親しみやすさにやられたのでしょう(バッハのような難しい音楽を聴き始めるのは高校生になってからです)。
特にテレマンは管弦楽組曲に名作が多いですね。ターフェルムジークの3巻の組曲もなかなかの名曲でした。中でも郵便馬車のラッパを模したPostillonは印象に残ったのではないでしょうか。テレマンならではのユーモアですね。
実は同じPostillonという名前の楽章を持った組曲が他にもあります。その一つがこれ。こちらは本物のラッパ(トランペット)が入った組曲です。
この組曲、テレマンにしては(失礼)、全体にかなり気合が入っていますね。やはり、2本のトランペットとティンパニが入るということで、それなりの演奏の機会があったのでしょう。
特にパッサカリアは凝っています。やり過ぎなくらいのティンパニの連打もちゃんと楽譜に書いてあって面白い。ティンパニ奏者のために書かれた曲と言ってもよい。楽譜はこちらでどうぞ。
アリアも美しいですね。もしかするとバッハの管弦楽組曲第3番の影響があるかもしれません。いや、逆かな。バッハはテレマンに多大な影響を受けていますからね。
そして、郵便馬車も楽しい曲です。ターフェルムジークと同様、オクターブ跳躍のラッパの音を模しています。当時、こうやってラッパを吹きながら郵便を配っていたのですね。
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