ブクステフーデのシャコンヌ・パッサカリア
昨日の大バッハが尊敬していた先輩、ブクステフーデ。フリードリヒ大王からすれば、それこそ古臭い音楽であったと思いますが、私からしますと、どこかバッハよりも新しささえ感じさせる音楽です。
このアルバムは14年前にこちらで紹介しておりますが、YouTubeで聴くことができるような時代になりましたので改めて紹介します。
14年前にも書いていますとおり、これこそ400年後の日本の私が最も好きなタイプの音楽です。なんなんでしょうね、これは。理屈では説明できません。前世はプロイセンの人だったのかな(笑)。
演奏しているバンドの名前にもなっている「スティルス・ファンタスティクス(幻想様式)」が好きなのでしょう。つまり、バッハほど型にはまらない自由な即興性というか、どこか懐かしい、ちょっとお酒が入った時の歌のような感じ(?)のメロディーが魅力的なのでしょう。
このアルバムではシャコンヌやパッサカリアといった輪廻する低音(循環バス)の曲が取り上げられていることですが、その定型の上に展開する伸び伸びとした旋律がやはり良いのです。
ここではオルガン作品として有名なシャコンヌやパッサカリアが、室内楽版に編曲されて演奏されており、よりその歌心が際立つようになっています。
この録音では取り上げられませんでしたが、私がブクステフーデの作品の中でも特に好きな「シャコンヌ」をオマケに貼っておきましょう。ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ変ロ長調の冒頭楽章です。
大学の時、この演奏を初めて聴いた時の衝撃は忘れられません。
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