陸海軍人に対する勅語 (昭和20年8月17日)
今日はワタクシの誕生日。期せずしてテレビの全国放送にてお誕生日を祝ってもらうことになりました(笑)。
私が生まれたのは昭和39年。東京オリンピックの年です。
その時からたった19年前、東京は焼け野原でした。終戦から2日。
玉音放送を敵の陰謀であるとして受け入れず、多くの軍隊、兵隊が戦争を継続していました。
特に厚木海軍三〇二航空隊の「叛乱」は有名です。それを受けて発せられた勅語は案外知られていません。
8月17日に発出。18日に新聞報道されています。
仲小路彰も、玉音放送を受けて制作・配布した「我等斯ク信ズ」(「我等斯ク勝テリ」という別稿もあり)に、厚木事件後この勅語を追加しています。
今日はそれを紹介しましょう。テキストとしたのは仲小路彰の「我等斯ク勝テリ」です。
勅 語
朕曩ニ米英ニ戰ヲ宣シテヨリ三年有八月ヲ閲ス此間朕カ親愛ナル陸海軍人ハ瘴癘不毛ノ野ニ或ハ炎熱狂濤ノ海ニ身命ヲ挺シテ勇戰奮闘セリ朕深ク之ヲ嘉ス
今ヤ新ニ蘇国ノ參戰ヲ見ルニ至リ内外諸般ノ狀勢上今後ニ於ケル戰爭ノ繼續ハ徒ニ禍害ヲ累加シ遂ニ帝國存立ノ根基ヲ失フノ虞レナキニシモアラサルヲ察シ帝國陸海軍ノ闘魂尚烈々タルモノアルニ拘ラス光榮アル我國體護持ノ爲朕ハ爰ニ米英蘇並ニ重慶ト和ヲ媾セントス
若シ夫レ鉾鏑ニ斃レ疫癘ニ死シタル幾多忠勇ナル將兵ニ對シテハ衷心ヨリ之ヲ悼ムト共ニ汝等軍人ノ忠誠遺烈ハ萬古國民ノ精髄タルヲ信ス
汝等軍人克ク朕ガ意ヲ體シ鞏固ナル團決ヲ堅持シ出處進止ヲ嚴明ニシ千辛萬苦ニ克チ忍ヒ難キヲ忍ヒテ國家永年ノ礎ヲ遺サムコトヲ期セヨ
| 固定リンク
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 家康公遺言(岡崎城)(2025.04.18)
- 小林一三『清く、正しく、美しく』(風々齋文庫)(2025.04.11)
- 新幹線発祥の地「鴨宮」(2025.04.05)
- 鯖江の眼鏡(2025.03.27)
- 『映画の奈落 完結編 北陸代理戦争事件』伊藤彰彦 (講談社α文庫)(2025.03.26)
「歴史・宗教」カテゴリの記事
- 能『杜若』(2025.05.01)
- 国語便覧(第一学習社)(2025.04.25)
- 近鉄特急(2025.04.20)
- 伊勢の外宮に思う(2025.04.19)
- 家康公遺言(岡崎城)(2025.04.18)
コメント