中村元 『仏教の本質』
昨日は、三田さんとの対話や聖徳太子ゆかりの品々から、本当に大切なことを気づかされました。
特に、偶然隣の本館で開催されている「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」との関係は実に興味深い。
仲小路彰の聖徳太子論によれば、十七条憲法の第一条の「和」は、大国主命の「和魂(にぎみたま)」の意味も含んでいる。すなわち、自らが蘇我氏とともに倒してしまった物部氏が信奉した、三輪山の大物主命そのものです。
物部氏は政争に負けた形になりましたが、その魂を聖徳太子に託し、結果として現在に至るまでその精神は受け継がれているということです。
それが上野の地で並び立つというのは、霊的に申せば実に意義深いこととなりましょう。
当時の大和の国に、大陸・半島から仏教がスムーズに受け入れられ、古い信仰とも融合し、結果として仏陀の説いた本来の仏教の神髄が、たとえば現代において憲法の九条に体現されていたりするのは、もしかすると物部氏がすでに原始仏教的な思想や習慣、作法を持っていたからかもしれません。
つまり、公伝の仏教伝来の前に、南伝仏教が日本に入ってきていた可能性があると。そうすると、三輪山の信仰は古代インドの共和制に基づくものだったりして…と、妄想が暴走するのでした(笑)。
この動画で、中村先生が語ってくれている「仏教の本質」は、たしかに出雲の和魂とそっくりかもしれません。
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