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2021.07.15

『新聞記者』 藤井道人監督作品

Th_81uudum3iyl_ac_ul320_ 近、望月衣塑子さんのツイッター・アカウントが凍結されましたね。結局AIの誤判断だったというオチでしたが、どうなんでしょうね。

 菅総理が官房長官だったころと比べると、最近ちょっと元気がない望月記者。つまり、反権力側にただ利用されただけだったと。そういう人たち、過去にもた〜くさんいますよね。

 かつて、そのうちの一人とお会いしました。その時、彼はまさに御輿を担がれて踊っているピークの状況でした。そして、その日を境に彼は政治活動をぴったりやめ、本来の自然な生活に戻っていきました。

 いったい、私は何をしたのでしょうか(笑)。

 ま、それはいいとして、この映画も選挙の直前に公開されるという、あからさまな野党側のお神輿映画でしたが、少し時間が経ちましたので観てみました。

 映画作品として、もちろん(いろいろな意味で)不快になることもなく、「フィクション」の世界に浸かることができました。

 不安感をあおり、またライヴ感を演出する、ハンディカメラの揺れる映像に多少辟易しましたが(ここのところ、吉田喜重作品を続けて観たせいもある)、まあ、それも「現代の作法」としてやりすごせるレベル。

 そして、やはり「ミステリー」なラストはお見事でしたね。なにがお見事って、やはり「フィクション」に「逃げる」しかなかったわけで、どう落とすのかなと思っていたら、こう来たので「なるほど」と感心した次第です。

 もちろん、最終責任を観客に押し付ける…これは映画的には常套手段なので、別にそこを責めるつもりはありません。

 私は当時の政権側、そして内閣情報調査室とも、人よりはかなり近いところにいます。ですから、こういうメディア戦略も当然織り込み済みですし、実際そうであったように、こうした野党側、メディア側のやり方がそれほど民意に影響しないことは分かっていました。

 いや、もっと言うなら、こうした「国論二分による国力低下作戦」こそが、見えない大きな敵の常套手段であって、それがこうして戦後ずっとずっと巧妙に命脈を保っていることに、それこそ感心してしまうのでした。

 ということで、この作品は、その時代性を超えて、ある意味刹那的に上質なエンターテインメントとして受け入れられていくでしょう。つまり、純粋にいい映画だということです。

Amazon 新聞記者

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