ディープステート?
昨日の「共産党」の話から発展。よく質問を受けるのです。DSについてどう思いますか?…と。
トランプさんが使ってから、日本でもこの「ディープステート」という言葉がはやっているようですね。
今回のコロナ騒動もDSの謀略であるとも言われます。
結論から言いますが、私は「なんでもDSのせい」論には反対する立場です。
細かく書く時間はありませんので簡単にいうと、そんなに世の中は単純ではないということです。
DS論者の言っていること全てが間違っているわけではありません。ユダヤ国際金融資本が政治に関わってきているのは、もう戦前から明らかなことであって、仲小路彰は昭和10年に研究所を作ってしっかり分析しています。
ただ、それが戦後の情報化した世界において、そのままの力を保っている、あるいは「やり口」が変わっていないということはありえない。
もちろんDS論者もそんなことはわかっていて、情報化に合わせた論を組み立てているわけですが、とにかくその論の組み立てが、最初に結論ありきの非常に粗雑なものになっているのですね。
ある意味、彼らは純粋だと言えるかもしれない。子供が勧善懲悪のヒーローものを好むように。絶対的な悪を想定することによって、自分たちを被害者として認識し、それが逆説的に安心を生むという構造。これは歴史研究や歴史編纂においての「あるある」です。
そうした被害者意識による安定というのは、隣国の歴史編纂にもよく見られるものですね。残念です。
彼らに共通しているのは、では未来どうすればいいか、の議論が出てきにくい雰囲気です。ただ「あいつが悪い」と言っているばかりで、積極的な解決策が出てこない。思考しているようで、実は思考停止しているす。それって、世間レベルでも「あるある」ですよね。
そして、そうした「無力感」や「諦念」がある一線を越えると、昨日の共産主義に見られるような「世界革命思想」につながっていきます。
これこそDSの思うツボじゃないですか(笑)。
そう、つまり本当のディープステートは、私たちの心の中にあるのでした。
世界はそんなに単純ではありません。私の「モノ・コト論」でいうと、世の中の本質は「モノ」なのです。もののけ。それを単純化することが、まさに「コト」化です。過度な単純化、記号化はこわいですよ。言霊(事霊)って、そういう一面もありますから注意です。
…という、それこそDS論者から思いっきり嫌われそうな結論になってしまいましたね。嫌われると私もDS認定されるわけですから、まったくトホホであります。
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