クラシックTV「魅惑の即興演奏~音楽で会話する~」
今日のNHK Eテレ「クラシックTV」は即興演奏がテーマでした。
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番組でも語られていたように、かつての作曲家、たとえばバッハやモーツァルトやベートーヴェンは、優れた演奏家であった、すなわち即興も大得意な人たちでした。
おそらくは、彼らの一般に知られている、つまり楽譜として残された作品は、彼らの生み出した音楽全体のほんの一部であると思います。
まあしょっちゅう即興で何か弾いていたのでしょうね。そのうち、特に優れたものを楽譜に残したと言ってもいいかもしれません。
いつも私が言っているように、本来音楽というのは楽譜があるものではなく、未来から流れてくるモノをキャッチして演奏されるもの。
それを記録したのが楽譜で、記録するということは転写なので、時間の流れが逆になります。すなわち過去から未来に向かって流れることになる。
優れた演奏家は、それをまるで未来から今初めて訪れたかのように再現していかねばなりません。ただの演奏家や機械の演奏は時間の流れが逆転したままになっています。
だから、優れた演奏家になるためには、即興演奏が必須だったのです。今日登場した清塚さんや大友さん、平野さんは当然それを理解しているのですが、多くのクラシックの演奏家はそれができず、単に楽譜を「正確に」なぞる訓練ばかりしています。
これは音楽の楽譜に限らず、文字にも言えることで、当然朗読や演劇も即興力を必要とするわけです。(ちなみに読書は初めて読む場合、向こうから未知の情報が流れてくる感じですよね)。
明日のオリンピックの開会式の音楽はどうなるのでしょうか。音楽だけではないな、演出も(苦笑)。いっそのこと、全部即興でやったらどうでしょう。
オリンピックと言えば、IOCのバッハ会長の歓迎会で、辻井伸行さんがピアノ演奏したようですね。バッハの前でバッハでも弾いたのでしょうか(笑)。彼は、目が見えないという「好条件」を得て、即興も当然得意としています。
そんなこと言っている私ですが、私はどうかというと、なんちゃって即興演奏は大の得意です。いくらでもできます(笑)。
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