フランチェスコ・ランディーニ 『さあ春が来た』
今日は友人の中世バンドのコンサートを聴きにいきました。
これだけまとめてランディーニの曲を聴くのは初めて。近代音楽に毒された脳内を浄化するには良い機会でした。
コンサートでも演奏されたこの有名な曲。いろいろな編成の可能性がありますが、それでもかなり「楽譜」はしっかりしており、ある意味ではこの頃(14世紀)からすでに近代音楽への歩みが始まっていたとも言えます。
このあと、ジョスカンやオケゲム、そして天才(悪魔)モンテヴェルディへとつながっていきます。「音楽の正体」に書かれてあったとおり、たしかにモンテヴェルディで、近代、そして現代につながる、全世界洗脳型調性音楽や終止感がほぼ完成してしまいますよね。
ランディーニはその前の音楽ですから、今の私たちが聴くと、それこそ調性感や終止感に違和感がある。しかし聴き慣れると、それも自然になってきます。
楽器の音質についてもそうですね。今日の中世バンドでも、当時の様式に近いハープやフィドル、ヴィエール、フルート、そしてギターンが登場しましたが、やはりかなり「アジア的」です。つまり「さわり」がある音なんですよね。それが実に心地よかった。
演奏者の方々に猛烈おススメしておきましたが、次はぜひ全ての絃楽器の絃を絹(シルク)にしていただきたい。それすればさらに素晴らしい響きが得られることでしょう。楽しみにしております。
とはいえ、ハープを筆頭にめちゃくちゃたくさんの絃を作らねばならないので、実現には時間がかかるでしょう。なにしろ、今そのシルク絃を作ることができる職人さんは、世界に一人しかいないので。
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