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2021.06.20

助けると、助からない。

Th_unknown_20210625152101 日追悼しました寺内タケシさんがおっしゃっていた「ギターは弾かなきゃ音が出ない」という言葉。けっこう重いですよね。

 待っているばかり、あるいは人任せにしているばかりでは、何も生まれません。

 それと通じる話を、また別の人生の先輩から聞きました。

 「助けると、助からない」…その方の師匠でもある天台宗ハワイ開教総長、荒了寛大僧正のお言葉だそうです。

 私も今、人を助けるべく毎日仕事に追われていますが、実はこちらが助けてしまうと相手は結局人任せになってしまい、長い目で見れば助かっていないのかもしれない…。

 たしかに「人を助けたい」という考えも、もしかすると自分の欲望でしかないのかもしれません。利他を装った自利(利己)だということです。

 厳しい言葉ではありますが、何かはっとさせられました。

 ギターで言えば、相手が持っているギターをこちらから弾いてやっているようなものです。自分で弾かなきゃ、その人の音は出ないし、だいいち弾けるようになりませんよね。

 もちろん、教えたり、手を携えたりということは「教育」としていいと思います。そうではなく、丸抱えしてしまい、やってやっている今の私は人を育てていないのでしょう。いけませんね。

 一方、別の仕事においては、いろいろな人の指示で自らやっていることが多いので、実際、この歳になってずいぶん成長させていただいているように感じます。

 「助けると、助からない」…私はその方との会話の中で、こんなふうに言い換えました。自分を戒めるつもりで。

 「助けると、殺してしまう」…。

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