バッハ 『音楽の捧げもの〜二つのヴァイオリンのためのカノン』
西洋音楽についてさんざんなこと言ってきましたが、その非常に限定的な特殊な世界だからこそ、それを極めようとすると逆に面白いことになったりします。
「コトを窮めてモノに至る」というヤツですね。
西洋音楽の父とさえ言われるバッハは、そういう意味で「父」であり、「大バッハ」なのでした。
晩年に遺したこの「音楽の捧げもの」と「フーガの技法」は、まさにその「狭い」システムの中で、だからこそどこまで抽象的に、無限大になれるかに挑戦した作品と言えましょう。正直イッちゃってますよね。
このカノンは珍しく「ヴァイオリン」の指定があります。具体的なんですね。しかし、楽曲としては非常に短く、楽譜はこれだけです。これに二人のヴァイオリニストと通奏低音奏者を呼んでくるのも、なんだか微妙な感じがしますよね。
それを逆手に取ったというか、もしかするとバッハの頭の中ではこうなふうになっていたのかなという、動画がアップされていましたので紹介しましょう。
この時代だからこそ再現できた「バッハの脳内」ということでしょうか。楽器指定のない作品については、数十年前に電子楽器が登場することによって再現されたと言われていましたが、このカノンについては、楽器指定があるだけに「なんとなく普通」になってしまっていました。
一つの答えがこれでしょうかね。まあ、日本人がヴァイオリン弾いてる姿は、さすがに脳内になかったと思いますが(笑)。
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