イノベーションは必要なのか?
ちょっと古い動画ですが、これを見てなるほどと思う反面、コメント欄にもあるように、なんでも「イノベーションがない」「リーダー不在」で片付けてよいのか疑問にも思いました。
ちょうど今、仲小路彰のものすごい高次元の話を読んでいるところなので、こういうレベルの話がなんとなく浮ついて聞えてしまうのでした。
たしかに日本は非常に保守的であり、前例踏襲主義であり、変化を好まない国です。
私も、たとえば教育(学校)について、かなり過激な言葉を使ってそれを批判してきました。しかし、なかなか変わらない。もう変わりようもないのではないかという諦念すらあります。
一方で、そうした古臭いコト、つまり「しきたり(してきたコトという意味)」に愛情を持っていることも事実で、そうした自分の中の矛盾を、それこそ仲小路彰は止揚してくれるように予感しているわけです。
少くとも、「イノベーション」という言葉や「リーダー」という言葉を使うのは、その反対側にある広大で重厚な「しきたり」や「和」の世界の功罪、特に功の部分を勉強してからにしてからがよろしい。
特にこういう世の中における「イノベーション」は、その場しのぎのものではなく、今後最低百年にわたって「しきたり」になるようなものでなければなりません。
それから、たとえばインターネットやスマホの出現のような歴史的な「イノベーション」に乗っかった些末な変化を、「イノベーション」と言ってはいけないと思います。今語られている「イノベーション」のほとんどは、「イノベーション」ではありません。
そういう意味で、そもそも日本人は真の「イノベーション」を実行できるのか。歴史を見ると、日本人は外からのイノベーションを取り入れ、それをうまく利用してきたことがわかります。
掛け声だけの「イノベーション」に振り回されてはいけません。
そうすると、あるべき「リーダー」の意味もまた、自然とわかってくるかと思います。
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