C.P.E バッハ 『ヴァイオリン・ソナタ ト短調』
年度末ということもあり、とっても忙しくしております。
そのため記事の更新が遅くなっている上に、音楽などの動画の紹介が多くなっております。
今日はバッハの息子の作品の紹介です。この曲、かつては父バッハの作品とされており、BWV1020として知られていたものです。
ただ、どう聴いても父バッハ的ではありませんよね。そう、いかにも次男カール・フィリップ・エマヌエル・バッハです。
父の親友でもあった売れっ子作曲家テレマンの影響を強く受けた(フィリップという名もテレマンにちなんだ)エマヌエルは、テレマンの世俗性(ポップ)と父の芸術性(アート)を絶妙なバランスで組み合わせた重要な作曲家であり、のちのハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンにつながる道を開き、また父(大)バッハをのちの世に伝えた重要人物でもあります。
この曲は、フルートやオーボエで演奏されることも多いのですか、もともとはヴァイオリンのために作曲されました。オブリガート・チェンバロを伴う点では、父バッハの影響を受けているとも言えますが、その機能を見ると、のちの時代のピアノ・パートを伴うヴァイオリン・ソナタの原型を作り上げたと言った方がいいかもしれません。
華やかな速い楽章も魅力的ですが、それに挟まれた短い緩徐楽章のエマヌエルらしい詩的な美しさが印象的です。これは演奏するのが難しい。どういう気持ちで何を表現すればいいのか、イメージできないのです。キリスト教的な天国観なのかな。
では、どうぞ。
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