マックス・レーガー 『無伴奏ヴァイオリンのための8つの前奏曲とフーガ』
今日はドイツの作曲家マックス・レーガーの誕生日です。
レーガーというと、オルガン曲が最初に思い浮かべられますが、実に多彩な室内楽や声楽曲も残しています。
レーガーはバッハに傾倒していた面があり、やや和声感の薄れた近代的な対位法を駆使した作品も多々あります。
今日はそんなレーガーの隠れた名品を紹介しましょう。まさにバッハの影響を受けたとおぼしき無伴奏ヴァイオリンのための作品です。
これらの曲集、ほとんど演奏されることがありませんね。私も生で聴いたことは一度もありません。たしかにこのジャンルではバッハのそれがあまりにも偉大であり、どうしてもレーガーの作品は見劣り(聞き劣り)してしまいます。
しかし、よく聴いてみると、なかなか味わい深い作品でもあるのです。このジャンル、ヴァイオリンという非常に多声音楽にふさわしくない楽器の、その制約から、禁欲的な内容になりがちですよね。
今日紹介する「前奏曲とフーガ」の、特にフーガはそういう傾向があります。バッハの作品と比べるのは酷ですが、それなりにけっこう頑張っていると思います。
この作品117、なぜか4番だけは独立した「シャコンヌ」になっています。もちろん、これもあの「大」シャコンヌを意識した作品でしょうね。なかなかカッコいい作品です。もっと演奏されてもいいのでは。
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