地下鉄サリン事件から26年
あの日から26年ですか。当時私は30歳。事件を起こした人たちと同世代。そして富士山麓に住み、仏教をはじめとする宗教に興味を持ち、世の中に違和感を抱いていました。
すなわち、この事件は全く他人事ではなかった。実際、オウムに興味を持ち、今は亡き信者の方々何人かに会ってもいました。まさに紙一重。
10年前にある本を読んでこんな記事を書きました。
『革命か戦争か オウムはグローバル資本主義への警鐘だった』 野田成人 (サイゾー)
この記事を書いた時、まだ私は仲小路彰に出会っていませんでした。グローバル資本主義のアンチテーゼとしての革命と戦争というのは、まさに仲小路彰が戦前から取り組んでいたテーマでした。そう、その3者をどのように避ければ良いのか、高次元から考察し続けたのが仲小路でした。
そう考えると、ある意味オウム事件があったからこそ、私は仲小路彰に出会えたのかもしれません。私(や彼ら)のような低次元の宗教理解では到達し得ない答えを与えられた私は幸運でした。
もちろん、その答えは目の前に提示されてはいますが、完全に理解できているわけでも、実践できているわけでもありません。それはこれからの私に課せられた大きな大きな課題であります。
映画『AGANAI 地下鉄サリン事件と私』、ぜひ観てみたいですね。正直あれから世の中も私たちもほとんど変わっていない。その中で、こうして当事者同士が語り合うということは非常に重要なことです。時間が経つということは、こういうことが可能になるということでもあるのです。
そうして過去に流れ去っていく「事実」を思い出すだけではなく、未来から流れてくるモノをしっかり捉えることによって、ようやくその流れていったそのコトの意味が分かってくるのです。
私自身の葛藤もまだまだ続きます。ただその解決策が、自分自身の中の革命でも、自分自身との戦いでもないということだけはわかりました。時がもたらす出会いのおかげで。
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