『送別歌』 宝田明 (ユニコ舎)
昨日突然、宝田明さんご本人から電話がかかってきまして、大いに驚きました。それは驚きますよね。イエ電に突然ですよ。電話に出た家内ももちろんビックリ。
ちょうどこの本が届き、手に取っている時だったので、なおビックリ。普通ありますか?そんなこと。ある本を買って、その本を開こうかという時に、その著者から電話が来るって…。それも、面識のない遠い世界の人なのですよ。
本当に最近の我が家の「ご縁」は恐ろしい限りです(笑)。
もちろん宝田さんが電話をくださったのには理由があります。私の知り合いが某所で偶然宝田さんにお会いして、その後の交流の中で私のことを宝田さんに紹介してくださったようなのです。
それにしても、憧れの大俳優さん、尊敬する大御所の方からお電話をいただけるなんて…。この「ご縁」の裏、いや上にあるでろう、歴史的・霊的なネットワーク(私はそれをweb0.0と呼ぶ)に感謝するばかりです。
実はそういう意味で、宝田さんとの出会いをある程度予感していたのも事実です。ここ2ヶ月の間に宝田さんのご著書を2冊おススメしておりました。
いずれも、宝田さんの波乱万丈の人生、そしてそれをたくましく、また決して暗くならずに前向きに乗り越えていく宝田さんの人間力を、しっかり伝えてくれる本でしたが、今回の新刊、宝田さん自身「最後」というだけあって、まさに良いことも悪いことも全て絞り出した決定版となっています。
語弊があるかもしれませんが、本当にどん底からてっぺんまでを体験されている。どん底にいても腐らず、てっぺんにいても奢らず。まさに未来から流れ来る運命をしっかり両手で受け止めてきた、その命の力に感動しないではいられません。
グローバルなコスモポリタンでありながら、ローカルな人情にも満ちている。加えて明るく上品で軽やかな生き様。そんな宝田明さんに惚れ込んだ人たちは多数。帯にある「交遊録」を見るだけでもそれが分かります。列挙しましょうか。
ゴジラ、本多猪四郎、司葉子、森繁久彌、三船敏郎、成瀬巳喜男、高峰秀子、黒澤明、志村喬、藤本真澄、菊田一夫、千葉泰樹、尤敏、石原慎太郎、川島雄三、伊丹十三、江利チエミ、日野原重明。
その他、美空ひばりや石原裕次郎らとの交流も記されています。本当にすごい人ですね。そして、今でも現役。今日、お電話でお話いただきました朗読劇「宝田明物語」も現在進行形。ぜひ身近なところで上演していただきたい。
また、その映画ばりの劇的な人生から行き着いた「平和」への思い。それはもちろん「戦争」への思いでもあり、「人権」や「人道」への思いでもあります。
いつか近いうちにお会いして、いろいろなお話を生でうかがいたいとお伝えしました。その日が訪れるのを心待ちにしております。そして、しっかりその「思い」「願い」を学びたいと思っています。よろしくお願いします。
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