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2020.12.26

安藤政輝 宮城道雄を弾く5 「春を奏でる」

Th_71xlqoubgyl_ac_sl1082_ うすぐお正月。お正月と言えば「春の海」。

 今日はご縁がありまして、宮城道雄先生の直弟子、元東京藝大教授であり、日本を代表する箏奏者である安藤政輝先生と「春の海」を合奏をさせていただきました。

 いちおう山田流箏曲をやっていたことがあった私ですが、こうして生田流の頂点にいらっしゃる方と合奏をする日が来ようとは夢にも思いませんでした。

 私は、バロック・ヴィオラを弾きました。

 今日いただいたこのCDの「春の海」では、東京藝大の学長でいらっしゃるヴァイオリニストの澤和樹さん。

 いったいなんでそんなありえないことが起きたかと言いますと…。一つは仲小路彰関連です。仲小路は宮城道雄と親交があり、戦後の重要な日本文化イベントを共に作り上げていました。

 それから、私の「古楽」へのアプローチに興味を持ってくださった方が間に入ってくれたということもあります。

  私は箏曲においてもオリジナル主義を重要視していました。かつても今も、案外なことに邦楽の世界はそういう意識が薄いんですよね。安藤先生は絹糸の弦や象牙の琴柱などを用いており、演奏様式の研究などもされていた研究家でもあります。

 そのようなこともありまして、今後おつきあいをさせていただくことになりそうなのです。おそらく他の宮城作品も合奏する機会があるかもしれません。夢のような幸せです。

 いや、自分で言うのもなんですが、バロック・ヴィオラの生ガット弦の音や表現が、絹糸のお琴の音に絶妙になじむのです。やはり近代的な工業製品とは違う世界があるのですね。感動いたしました。

 絹とガットの「春の海」を披露する機会も近くあるかもしれません。しっかり稽古いたします。

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