大島浩の肉声に思う
今朝のNHKおはよう日本で、さりげなくすごい特集をやっていましたね。
日独伊三国同盟を推進したあの大島浩の肉声が、朝からお茶の間に響き渡るという…。
番組では「国をミスリードした男」「ナチスに傾倒したA級戦犯」と紹介されていました。大島だけのせいにはできないとフォローを入れつつも、やはり悪者扱いしていましたね。そんな単純な問題ではないのですが。
もちろん戦後の大島の証言には「反省」も聞かれました。それはそうでしょう。戦争の結果だけを見れば。そして戦後の日本の空気の中では。
私は逆に、そうした「個人」に戦争責任を押し付けて、こちらは批判する立場に安住するという姿勢の方に危険を感じました。
YouTubeに上げてくれた方がいます。
いつも思うのですが、「あれは失敗だった」とか「間違っていた」という場合、ではそれをしなかったらどうなっていたのか、しないという選択肢があったのか、対案はあるのかを問いたい。
たとえば分かりやすい話、大東亜戦争は間違いだったという方、ではあの戦争をしなかったら今の日本はどうなっているとお考えでしょうか。
こうして平和と自由を享受できているのは、あの無謀な負け戦があったからです。それ以外の選択肢はありません(断言)。もちろん、各論的には間違いも多々ありますが、大局としては最善の道だったのです。
世界の戦争の歴史を全て知りつくし、100年後の日本や世界にまで思いを巡らせていた天才仲小路彰も、当時この三国同盟については肯定的な文書を複数残しています(しかし、当時の一般的な受け止め方には否定的)。
なんか、保阪正康さんの解説が一番しっくりこなかったなあ。いかにも戦後日本の歴史観という感じで。
一昨日紹介したジャンゴとグラッペリのライヴの次の年ですよね。昭和15年。風雲急を告ぐ。
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