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2020.10.22

キース・ジャレット 『バッハ フランス組曲よりサラバンド』

 Yahooニュースで「ジャズの巨匠 病で復帰困難か」というトピックが。

 ジャズの巨匠って…だれ?と思いましたら、そうか、キース・ジャレットかあ…。ここのところ音沙汰がないとは思っていましたが。

 キースに一番最近会ったのは7年前。今考えても不思議なシンクロが重なった日でした(その前日もすごいな…笑)。

 恐るべきシンクロニシティの群れ〜キース・ジャレット・トリオ

 その時はキースはお元気そうで、どちらかというとゲイリー・ピーコックの衰えが心配になりましたが、その後2018年に2度の脳卒中に襲われ、今では左手は使えないようです。

 内側からどんどん音楽が湧いてくるタイプの音楽家にとって、それを表現できないというのは、どんなにもどかしいことでしょう。

 もちろん、楽譜にしたり、コンピュータで打ち込んだり、いろいろな表現法はあると思いますが、キースのような「インプロヴィゼーション」を重視する演奏家にとっては、やはり「記録」ではダメなのでしょう。すなわち、コト化した音楽ではなくモノそのものを表現したいのです。

 そんな彼が「記録」された音楽も頻繁に演奏したのは面白い事実です。特にバッハを好んで演奏しました。ある意味、構築された「コト」の権化のように思われがちなバッハの音楽は、実は対位法を極めることによって、バッハ自身からどんどん離れたところで生成された「モノ」なのでした。

 私も若い頃対位法をかじって稚拙な曲を書いていました。鍵盤楽器が弾けない私がどのように作曲していたのかというと、テーマだけダウンロードして、あとは対位法の流儀に乗って勝手に音楽が生成されていく感じでした。

 私は天才ではないので、音の選択の際に間違いもけっこう犯していて、それで駄作が大量に生産されることになってしまいましたが、天才は一瞬で全体をダウンロードして、それを楽譜上、あるいは画面上に展開していくことができるので間違いが起きません。

 バッハの音楽はそういう意味で究極の「インプロヴィゼーション」だったのです。キースはそれをよく理解しており、まるで今ダウンロードされたかのように演奏しました。それはある意味、クラシック演奏家の流儀に反したものだったので、そちら側の人たちから酷評されたりしましたが、バッハ自身がどちらを評価するかは言うまでもないでしょう。

 今日は、キースのバッハ演奏の珍しいライヴ映像を紹介します。何かのライヴのアンコールでしょうかね。フランス組曲の3番ロ短調から「サラバンド」です。

 

 もしご縁があったら、キースに宇宙由来のCS60の施術を受けてもらいたいなあ。麻痺が治った人がけっこういますので。まだまだ、キースの内なる音楽、すなわちキースを超越した宇宙の波動を聴きたい…。

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