『Fukushima 50』 若松節朗監督作品
核兵器禁止条約が発効することになりました。唯一の被爆国である日本は批准せず。
原発についても、あれだけの事故を起こしておきながら廃止する気はなし。
本当に純粋な人間の感情としては、兵器にせよ発電にせよ、もう原子力に頼らなくてもいいではないか、となるところでしょう。
しかし、それがこうして単純に実現しないのには、裏側に重い事情があるからにほかなりません。
そして、それが単純に従米のしがらみであるとか、国内の利権にまつわる話であるとかだったら、ある意味分かりやすいし、怒りをぶつけやすいのですが、実際はそう簡単なことではありません。
コロナ禍のもと、何度も書いてきたように、実際的には核兵器をはじめとするドンパチ戦争の時代は終わろうとしています。また、電力問題においても再生可能エネルギーなどの発達により原発の出番はなくなってもおかしくありません。
しかし、なぜなくならないのか。被爆と被曝を体験しながら…。
それは、遠い昔、人類が危険極まりない「火」を、さまざまな失敗や試練を乗り越えながら、結果的に善用して文明を発達させたのと同じく、「原子力」を「未来の火」として真に善用すべき運命が存在するからです。
仲小路彰は70年前からそれを強く訴えていました。コントロールすべきは「火」だけではなく、それを操る人間の「心」であると。
日本という国は、その名のとおり、「太陽の火」すなわち「核融合エネルギー」善用の大本になるべき運命を背負っているのです。
その証拠として、被爆後の日本の奇跡的復興と発展があり、そしてこの映画で描かれているように、原発事故の奇跡的な収束(終息ではありません)があったのです。これはもう神がかりとしか言いようがありません。
ひのもとの国の神々が、私たち日本人を使い、修行させ、地球のための技術的、精神的な進化の道が閉されないようにしている。そんな未来的な視点を持つことも重要ではないでしょうか。
この映画に描かれた崇高なる使命を背負った「日本人」の姿に、そんなことを考えさせられました。
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