論理用語を理解するだけで世界の捉え方が変わる!(出口汪の学びチャンネル)
昨日の討論でずいぶん誤解され非難されていた「論理国語」。もう何十年も前から国語における「論理」の重要性を訴え続けてきた出口汪さん。
私の国語の師匠の一人です(もう一人は大村はま先生)。また、これは偶然…いや必然だったのですが、尊敬する出口汪先生はなんと出口王仁三郎の曾孫だったのでした。それを後から知り、またそういうご縁から、のちに何度もお会いすることになったのですから、本当に不思議です。
さて、出口先生が始めたYouTubeチャンネルが、毎度とても勉強になります。中高生の国語だけでなく、これも不思議ですが、お互いに最近深く関わり始めた「幼児教育」についても、実に有益な情報を発信してくれています。
この動画はたまたま今日公開されたものなのですが、面白いのは「もの」と「こと」について言及しているところ。
もちろん、出口先生は受験や一般社会で通用することを伝えていますので、ここで語られている「もの」と「こと」は、普通の常識的な解釈です。
つまり、私の変わった(一般的ではない)「モノ・コト論」とは逆のことを言っていますね。私にとっては、形のないものが「モノ」であり、言葉に象徴される象(かたちど)ったものが「コト」ですので。「カタ」と「コト」は同源です。
出口先生の一般論は、明治以降確立し、今につながっているものです。私はそれ以前の日本語の「もの」「こと」を研究した上で特殊な論を立てているのです。そう、一般の人が「時間は過去から未来へと流れる」と言っている後、私は「時間は未来から過去へと流れる」と正反対のことを言っているのと同じ構図です。
どちらが正しいのかということではなく、視座が違うということですね。これもまた論理的に考えれば分かるはずです。
ただ、私は江戸時代以前の、すなわち西洋近代の影響を受ける前の、日本人の「哲学」を復活させたいと思っていて、それで現代人と逆のことを言っているわけです(なかなか理解してもらえませんが)。
古くから変わらない言葉と、私たちの概念(世界の捉え方)が矛盾してしまっているのです。「もの」「こと」もそうです。「もののけ」なのに形があることになってしまうとか、目に見えない「こと」とは言えないで、目に見えない「もの」としか言いようがないとか。
時間で言えば、先週の「先」が過去だったり、「前(さき)の副将軍」も過去だったりするのに、明治以降「10年先の未来」などという言い方が生れてしまったり。
そんなわけで、今の仕事が終わって時間ができましたら、「モノ・コト・トキ」という本を書こうかと思っています。私がワタクシ流の「モノ・コト・トキ」論で、どのように世の中を見ているか、皆さんに紹介したいと思います。
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