『東大理III 合格の秘訣35 2020』 「東大理III」編集委員会 (データハウス)
今日、学校に献本が届きました。
この春の卒業生が見事東大理IIIに現役合格しまして、彼の体験談がこの本に掲載されました。
錚々たる伝統的進学校が並ぶ目次の中に、地方の地味な本校の名前があって、なんとも言えない感慨を覚えました。
中学から6年間、彼の学校生活をずっと見てきた(眺めてきた程度ですが)者として、あらためて彼の残した偉大な結果と足跡に、純粋に敬意と感謝の気持ちを抱きます。
彼には中学入学以前に、すでにしっかりとした学習の基礎がありました。それは公文で培われたものです。
中学時代は勉強だけでなく、部活動や生徒会活動、そして体験談にも書かれていたとおり様々な行事に積極的に参加し、人間として幅を広げました。ウチの学校が彼に寄与した部分があるとすれば、そこくらいでしょう。
高校での学習については、正直、学校だけでなく塾の先生方の指導のお陰様の部分が大きいと思います。
クラス担任やクラスメイトに恵まれたのも事実ですが、このような快挙というのは、やはり彼を取り巻く全ての人たちの力の結集でしょう。もちろん素晴らしいご家族の恩恵は言うまでもありません。
そういう意味では、本校もまた彼と彼を支えてくれた全ての人々のおかげで、この名誉を得ることができました。違う言い方をすれば、本校の果たした役割はそれほど大きくないということでもあります。
私はよく言うのですが、学力のことだけで言えば、東大に合格するような生徒は、どこの学校に通っても、あるいは通わなくても(実際そういう例がこの本にもありました)結果は出せると思います。
逆に言えば、ウチの学校に来たからと言って東大に行けるわけではありません。ただ行くだけだったら、他の有名校の方がいいでしょう。
しかし、学校としてできることと言うのは案外勉強以外の部分に多くあり、その面について言うと、幅広い個性を持った幅広い層の生徒が共存するウチの学校は違った価値があると思います。そういう意味で、本校での独特な体験が、彼の将来の医師としての人生に、なんらかの好影響を与えるのではないかと期待をするところです。
コロナ禍で彼もこちらにずっといて、時々学校に遊びに来ていましたが、ようやく東京に旅立ったようです。
この本で語った夢を実現できるよう、ぜひ勉強に遊びに趣味に頑張ってもらいたいと思います。
Amazon 東大理III 合格の秘訣35 2020
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