ロバート・ヒル(鍵盤奏者)
昨日紹介したフィッシャーの組曲から前奏曲とシャコンヌ。演奏しているのは、アメリカ出身のチェンバロ奏者(いちおうそう言っておきます)ロバート・ヒル。
私が彼を知ったのは、ラインハルト・ゲーベル率いるムジカ・アンティクヮ・ケルンで通奏低音やソロを担当していた頃ですから、もう30年近く前になりましょうか。
今はドイツを中心に活躍しているようですね。一昨年には来日してコンサートやセミナーを行いました。私の知り合いもレッスンを受けて、とても面白かったと言っていました。
そう、彼は非常にユニークなんですよね。まず、弾く楽器の幅が広い。クラヴィコードからチェンバロ、フォルテピアノ、モダンピアノ、さらに最近では電子楽器まで、まあ鍵盤ならなんでも弾くという感じ。MIDIを使った「partimento mashup」なんていう今風なことにも挑戦しています。
相当に頭の柔らかい人なんでしょうね。これなんか、どう評価してよいやら(笑)。
ヒルさんの演奏の特徴は、自由自在なアゴーギクでしょう。たえとば、フォルテピアノによるこの3声のシンフォニア、非常に魅力的ですよね。バッハがフランスバロックに聞こえる。けっこう好きです、こういうの。
彼のYouTubeチャンネルは、本当に多彩な演奏満載ですので、ぜひ覗いてみてください。
最後にクラヴィコードの演奏を。バッハのあのシャコンヌをクラヴィコードで演奏しています。珍しい。たぶん、バッハ自身もこうして弾いたのではないかと思わせる演奏です。
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