『日航123便墜落 圧力隔壁説をくつがえす』 青山透子 (河出書房新社)
35年前の今日は、前日12日からの富士山4合目でのペルセウス座流星群観測を終え、朝6時半ごろに都留に帰ってきました。
そこで見たのは、新聞の「524人乗せ日航機墜落」の文字。その時の戦慄は忘れられません。
なぜなら、私たちはその「瞬間」をこの目で見てしまっていたからです。
それについては、10年前、詳細に書いています。
毎年ペルセウス座流星群を見ると、あの日のことを思い出し、望まずして突如天空の流れ星になってしまった方々のご冥福を祈らずにはいられません。
昨年11月、事件(事故)当時の首相だった中曽根康弘さんが101歳で亡くなりました。
そして、今年になって横田めぐみさんのお父様横田滋さんも亡くなってしまいました。
そう、3年前の、青山透子さんの著書に関するこちらの記事に書きました、「私がどうして解決したい二つの事件」の双方の重要な人物が亡くなってしまったのです。
二つの事件には「アメリカ」が深く関わっています。
日航機墜落に関しても、「真実は墓場まで持っていく」という発言の真偽は別として、中曽根さんしか知り得ない「何か」があったことは確かでしょう。
それは当然「アメリカ」との関係の中の「何か」です。機体がボーイング社製ですから、当然と言えば当然です。
そして、その「何か」を象徴するのが、この「圧力隔壁説」ということになります。
圧力隔壁説と引き換えに「何か」が隠蔽された…そうしたある種の「陰謀論」は跡を絶ちません。青山さんのこの本も、そうした広義の「陰謀論」に含まれます。
いや、「陰謀論」がダメだと言っているのではなく、こうした、35年も経ってもまだ真相がつかめないことこそが「陰謀」であって、世間でよくある「バレバレの陰謀論」とは違う、本当の「陰の謀略」にこそ真実、真相、真理があると思うのです。
もちろん、結論ありきの牽強附会だと、真実を隠そうとする方と同じ思考回路になってしまいますので注意は必要です。思い込みは怖い。
この本での外務省文書上の「事件」に関する解釈も気をつけなければならないなと感じました。
私は、仲小路彰研究の過程で多くの「機密文書」に触れる機会がありますが、そこでの用語や言い回しには独特のものがあって、日常的な言語感覚でそれを読んでしまいますと、いわゆる「トンデモ」な解釈に陥る危険性があります。
これから、アメリカでこの事件(事故)に関する公文書が公開される可能性もあります。そこにはどんな「不都合な真実」が書かれているのでしょうか。不都合を感じたのはいったい誰なのでしょうか。
他の歴史的事件がそうであるように、私たちは永遠に真実に到達できないのかもしれません。しかし、私の記憶に鮮明に残っている、あの「2回の閃光」は間違いのない事実です。そして、そこに真実に迫るヒントがあるのではないかと、最近思い始めているのです。
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