『太陽の子』 (NHK 国際共同制作 特別ドラマ)
終戦の日。このドラマ、いろいろなシーン、いろいろな言葉に考えさせられました。
特に「未来」という言葉。言うまでもなく、私にとっても大切な言葉です。
仲小路彰の未来学に学び、未来からの逆視法によって、「今」や「過去」の意味を知るようになりました。戦前の学生時代、アインシュタインの相対性理論を1ヶ月で理解したという仲小路は、湯川秀樹とも親交がありました。当然、「原子核」エネルギーについて深く考えてきた人物です。
まさに「未来」的な意味において仲小路は、「21世紀は太陽の時代」と喝破しました。つまり、原子力の「開裂」により平和が訪れると信じていたのです。
特に、核分裂の時代から核融合の時代、すなわち本当の意味での「太陽エネルギー」「宇宙エネルギー」の時代が到来することを予見した点は注目に値します。
二つの原子爆弾が、アメリカの手によって日本に落とされたことは、たしかに非常に不幸なことでした。
しかし、未来的な意味においては、日本がその使用者、加害者にならなくて良かったとも言える。不謹慎の誹りを恐れず言えば、そういうことです。
原発事故からそろそろ10年。私たちは、そろそろまた立ち上がらねばならないのではないでしょうか。荒勝文策、仁科芳雄、湯川秀樹らが真剣に夢想した「未来の平和」のために。
三浦春馬くんの演技にも心打たれました。彼が入水自殺を果たせず、特攻で命を散らしていくというストーリーは、何か象徴的でもありました。
自死した方が良かったのか。特攻で敵の命を奪った方が良かったのか。裕之が乗り越えてしまった「恐怖」とはなんだったのか。
それこそ、春馬くんが命を懸けて遺してくれた「未来へのメッセージ」を、私たちはしっかり受け継がねばなりませんね。おそらく、彼の中には、裕之の魂が残っていたのでしょうから。
突然命を絶たれた全ての皆さんのご冥福をお祈りしつつ、私たちもしっかり未来を夢想していきたいと思います。
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