引き波と第二波に注意
コロナ対策でいろいろ大変です。山梨県は緊急事態宣言解除後、感染者が相次いでいます(感染者率全国4位)。
それにも関わらず、観光客は増える、公立学校は一斉登校が始まるなど、本当に「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ですね。まるで津波の引き波のように、ものすごい力で「かつての日常」に戻ろうとしています。
「天災は忘れた頃にやってくる」ので、第二波は予想より早く押し寄せてくるかもしれません。
私たちの「日常」は、人為的な「コト」でしかありません。それが自然の脅威(人工的なウイルスも含む)という「モノ」に触れると、大きく揺らぎます。そこに私たちは不安を感じます。まさに「ものおそろし」「ものぐるほし」です。
安心を得たいがために、「コト」を手元に引き寄せようとします。つまり、「引き波」は自らが作り出しているのです。
自然、つまり「モノ」にはアナロジーがあります。
津波の引き波の恐ろしさ、また第二波、第三波、あるいは地震の余震、前震に対する本震、アウターライズ地震など本震に起因する関連地震による被害の大きさについて、私たちは知識としては知っていますが、日常的にはそれを忘れようとします。
そうした天災が、繰り返し起きているのは、やはり私たちが「喉元過ぎれば熱さを忘れる」からでしょう。忘れなければ「天災は忘れた頃にやってくる」という慣用句は必要ありませんからね。
日本語的にもう一つの観点から。「和魂(にぎみたま)」と「荒魂(あらみたま)」の関係です。
たとえば日常は「和魂」の状態と言えます。それを破る、たとえばこのコロナ禍は「荒魂」です。私たちが「忘れる」のは、実はこの「荒魂」の存在を必要としているからかもしれません。
そう、あえて「忘れる」のです。無意識の奥底には存在していますが、表層では意識しない。これは日本人の得意技であり、「国譲り」の作法とも関連しています。
では、なぜ「荒魂」が必要なのか。それについてはいずれ詳しく書こうと思っていますが、以下の日本語の語源が全て同じだということがヒントとなりますね。
荒し・嵐・新た・あらたか
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- 追悼 大宮エリーさん(2025.04.28)
- 福知山線脱線事故から20年(2025.04.24)
- YMOと仲小路彰(2025.03.13)
- 日向灘M7.1発生〜南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)(2024.08.08)
- オリンピックは◯◯の◯◯である!?(2024.08.07)
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 『だっこがしたい足くん』 そうた (Clover出版)(2025.04.29)
- 追悼 大宮エリーさん(2025.04.28)
- 国語便覧(第一学習社)(2025.04.25)
- 食と五感(2025.04.16)
- スプーン&フォーク曲げ(2025.04.15)
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 嵯峨野トロッコ列車(2025.04.30)
- 『だっこがしたい足くん』 そうた (Clover出版)(2025.04.29)
- 「超々広角」星空観賞用双眼鏡 Super WideBino36(笠井トレーディング)(2025.04.27)
- 福知山線脱線事故から20年(2025.04.24)
- 『新幹線大爆破』 樋口真嗣 監督作品(2025.04.23)
「自然・科学」カテゴリの記事
- 「超々広角」星空観賞用双眼鏡 Super WideBino36(笠井トレーディング)(2025.04.27)
- 失われた定禅寺と定禅寺桜(2025.03.29)
- 上野公園の桜(2025.03.28)
- 東龍 純米酒 『龍瑞』(東春酒造株式会社)(2025.03.07)
- 『大鹿村騒動記』 阪本順治 監督作品(2024.08.11)
「教育」カテゴリの記事
- 『だっこがしたい足くん』 そうた (Clover出版)(2025.04.29)
- 追悼 大宮エリーさん(2025.04.28)
- 国語便覧(第一学習社)(2025.04.25)
- ホワイト社会?(2025.04.22)
- 『アルプススタンドのはしの方』 城定秀夫 監督作品(2025.04.01)
「モノ・コト論」カテゴリの記事
- 地震と大相撲(2025.03.30)
- ハイデガーVS道元…哲学と仏教の交差するところに、はじめて立ち現れてきた「真理」とは?(2024.06.03)
- 文字を持たない選択をした縄文人(2024.02.14)
- スコット・ロスのレッスン(2024.01.12)
- AIは「愛」か(2024.01.11)
コメント