ムファット 『ヴァイオリン・ソナタ ニ長調』
こちらで紹介したムファットのパッサカリアの練習をさっそく始めました。いやあ、実に素晴らしい曲ですね。独特の和声感覚、いやその元はメロディー感覚ですね。各パートが意外な動きをしつつ、全体として絶妙なハーモニーを生んでいます。
そのムファット独特な、ある意味唯一無二のメロディー&ハーモニー感覚がよくわかるのが、代表作の一つであるこのヴァイオリン・ソナタ。
すごい曲ですよ。なんですか、この転調!めちゃくちゃアヴァンギャルドですよね。この演奏では、いわゆる「異名異音」をちゃんと「異音」で弾いていますよね。たとえばラの♯とシの♭(後者の方が高い)。まあ、この時代というか、バロック・ヴァイオリンでは当たり前のことですけれど。
しっかし、最近の若手バロック・ヴァイオリニストたちは、みんな上手いですねえ。この女性のことも知りませんでした。
同じく、全く知らない女性のライヴ演奏がありましたが、こちらも上手い!この人も前の人も、楽器の持ち方が、私が30年前にやっていた形、すなわち、肩に乗せるのではなく肩甲骨の上に置く形で演奏していますね。
よく絵画にある弾き方ですが、30年前にそれを真似したら、先生に「それはダメ」と言われました。時代は変わりましたね(笑)。
いやあ、それにしても本当に過激に美しい曲ですね。さっそく楽譜をダウンロードしましたので、自分なりに弾いてみようと思います。
バロック期のヴァイオリン曲には、まだまだ未発掘のものがたくさんあると思いますよ。
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