備忘…「ことたま」と時間(1)
最近、いろいろと降ってくることが多くて、そういうのはすぐに忘れてしまうのですが、メモするのも億劫なたちでして、けっこういろいろな大物を釣り逃しています。
今日はちゃんとメモるぞ。
ということで、皆さんにはほとんど興味のないことでしょう。あるいは矛盾がいろいろあると思いますが、スミマセン。自分でもよく分かっていないので。
今日降ってきたのは「ことたま」の意味と機能についてです。
私の「モノ・コト論」では、「ことたま」の「こと」は「言葉」という意味ではありません。実際、古い文献では「事霊」と書かれていることが多い。「言葉」も「こと」の一部ですが、あくまで「葉」「端」であって、本体、本質ではありません。
では何か、というのが私のテーマでして、「もの」との対比によって、それが分かってくると信じているところです。
ちなみに「もの」は物体ではなく、「もののけ」の「もの」。「〜なんだもん(の)」の「もの」。「物悲しい」の「もの」。「物狂い」の「もの」。すなわち、言語化されない、人間の脳みそでは処理しきれない、片付けられない「もの」「なにか」の総称です。
実際、「もの」は「何か」「なんか」に翻訳できることが多い。「物悲しい」も「なんか悲しい」ですし、「食べ物」も「食べる何か」ですね。
逆に「こと」は言語化でもあり、意識化でもあり、分析の結果であり、明確なことであったりするわけです。
で、「たま」というのは「エネルギー」のことですから、まあ確かに「言語のエネルギー」ということもできるわけですね。しかし、本質的には「言語」に限るだけでなく、「意識のエネルギー」と言った方が正確です。
もちろん、「意識=言語」という考えがあるのも知っていますし、言語を記号と捉えれば、その範囲はかなり広がっていくのもよく分かっています。
しかし、一般で言われているような「言葉の持つ不思議な力」という解釈は、あまりに次元が低い。そこから、「いい言葉を使えばいいことがある」とか、「意識は現実化」するというような、スピリチュアルの人が好きそうなスローガンになってしまうと、それこそ「ことたま」がないことになってしまう。
ちなみに写真の柳原白蓮のエッセー集「ことたま」、「もの」すごく魅力的です。彼女と出口王仁三郎の浅からぬ因縁につきましては、こちらに書きました。
(明日に続く)
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