Electric Light Orchestra 『Heaven Only Knows』
昨日に続き、ELOのネタです。近年特に再評価が進むELO。いろいろな音源が発表されていて、私たち往年のファンも楽しませてもらっています。
個人的には、この「Heaven Only Knows」の二つのヴァージョンが、とても興味深かった。
冒頭にこの曲が収められたアルバムは、第1期ELO最後の作品となった1986年の「バランス・オブ・パワー」。それまでの重厚なサウンドとは違うシンセ中心の音作りで、当時の評価は今ひとつでした。
当時はメンバーも3人だけ。そして実際にはほとんどジェフ・リンのソロ・アルバムのような感じで、解散寸前のバンドにありがちなパターンでしたから、私も覚悟を決めた覚えがあります。全体で35分弱という短さでしたし。
では、その冒頭の「ヘヴン・オンリー・ノウズ」を聴いてみましょう。かっこいいですよ。
20年ほどして、アルバムが再発されました。その時公開されたのが、この別ヴァージョン。
サビのメロディーとギター・ソロは一緒ですが、なにしろ長調と短調の違いがありますからね。サビもコード進行を変えるとこんなにもイメージが変わるのかという良い例。私もよくいろいろな曲のメロディーを変えずにコードを変えて遊んでいますが、これって仏教の縁起を説明する時に使えるんですよ。
皆さんはどちらが好きですか。ジェフはどうも短調の方を先に作ったようで、レコード会社の意見を受け入れて、長調の方に作り変えたという噂も聞きました。
まあ、どちらもいい曲ですね。甲乙つけがたいところです。
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