『めんたいぴりり』 江口カン監督・博多華丸 富田靖子主演作品
与えた恩は水に流せ。受けた恩は石に刻め。
この一言だけでこの映画の全てを表しているとも言えますね。
この言葉は深い。この映画、そしてドラマシリーズの「めんたいぴりり」もそうですが、そこには死んでいった人たちからの「恩送り」もあるのです。
朝鮮、満州から始まるこの物語。一昨日紹介した「大日本帝国の推移」を見てからこの映画やドラマを見ると、また感慨深いものがあります。
そう、あの戦争の犠牲になっていった人たちの霊、その思い、それは恨みや憎しみである場合もあるでしょうけれども、逆に「恩返し」の場合もあるわけで、それが戦後日本の奇跡的復興を実現したとも言えます。
もちろん、単なるホームコメディ、人情喜劇、ビジネス成功譚として観ても十分に面白い。しかし、その向こう側にある本質的なこと、すなわち、「純粋に利他になると霊の力を借りることができる」という真実が見事に表現されている作品として鑑賞するのもありだと思います。
ええと…実は最近、35年ぶりくらいに富田靖子さんブームが来ておりまして(笑)、昔の作品はもちろん、最近の作品も片っ端から観ております。
ここへ来て、この「めんたいぴりり」、そして大ヒットして最近特別編が放送されている「逃げ恥」、さらには春まで放送されていた「スカーレット」などで、とんでもないお変人の男の妻の役が多い富田靖子さん。ある意味、ようやく適役を掴んだのかもしれません。
なんとなく予感していたんですよ。若いウチはアイドルにも女優にもなりきれなかった。それは今という時を待っていたのですね。なにしろ、昔も今も基本変わっていませんから。見た目もキャラも。時代がようやく追いついたのかも(笑)。
そう、「さびしんぼう」での、富田さんの未来役をやった藤田朋子さんの境地に至ったということですね。そういう意味ではあのキャスティングは、さすが大林宣彦監督ということになります。
そんな富田さんの素晴らしい演技と、それに劣らぬ存在感を見せる博多華丸さんの演技にも注目です。
いやあ、いい話でした。泣き笑いっていいですね。昨日の「先生モノマネ」もそんな世界でした。
プライムビデオで、ドラマの方は無料で観ることができます。まずドラマで、それに魅せられたら映画という順番でもいいと思います。おススメです。
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