大林宣彦監督が伝えた巨匠・黒澤明の「遺言」
今日夕方、NHKで2本の大林宣彦監督追悼番組が放映されました。
16日に再放送された『最後の講義「大林宣彦」』も素晴らしかったけれども、今日の『目撃!にっぽん「それでも僕は映画を撮る~監督・大林宣彦80歳の決意~」』と『クローズアップ現代+「大林宣彦監督生きる覚悟」』も心にズシッと来る「作品」でした。
映画作家大林宣彦さんは、その生き様、言葉の一つ一つがすでに「映画」なのです。つまり、彼が言うように「過去は変えられないけれど、未来は変えられる」作品であり、芸術であり、文化なのでした。
本当に一つ一つの言葉が重く深く、そして軽くおしゃれに響く。なるほど、「作家」とはそういう存在であるべきなのだなと。作品だけが「作品」ではなく、その人生自体が「作品」。
浅野忠信さんの一言で現場の空気が変わったあの瞬間。よくある映画の「転機」のように、いやそれ以上にリアルな「物語」でした。感動というより驚きました。
また監督がチェンバロで第三の男を弾くあのシーン。意外性も含めて、あまりにオシャレなシーンでした。
その他いろいろなシーンや言葉が記憶に残りましたが、それを私が薄っぺらく繰り返しても意味は生まれてきません。ですので、今日は上の動画を観ていただきたいと思います。これもまた素晴らしい「名作」です。
やはり、戦争はいけません。もし、現今のコロナ禍がある種の戦争だとしたら、監督は戦争の前に生まれ、戦争の中に亡くなったということになるのでした。
憲法9条の意味とは…。私の人生のテーマでもあります。
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