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2020.04.07

パッヘルベル 『オルガン前奏曲』

 

 類の受難は続いています。

 一昨日はバッハの「ひとよ、ながつみの」を紹介しましたが、今日はバッハの先輩でもあるパッヘルベルの作品を聴いてみましょう。

 パッヘルベルというと、あの「カノン」があまりにも有名ですね。実は他の作曲家にもよくあるように、後世代表作とされた作品が本人にとっては異端的な作品であることが多い。「パッヘルベルのカノン」もまさにそういう作品でして、カノンとしての作風も、楽器編成も非常に珍しいものです。

 もちろんカノンが大変な名曲であることはたしかです。というか、あれって「カノンとジーグ」なんですよね。それも変ですが(笑)。

 さて、オルガン前奏曲「O Mensch, Bewein dein Sünde Gross」ですが、バッハのものと比べるといかにもパッヘルベルらしく素朴な感じがします。

 コラールの旋律は基本的にペダルに現れていますが、左右の手の2声もコラールの旋律の変形(縮小)になっていて、それがカノンのような形で追いかけっこをするようになっていますね。

 楽譜はこちらにありますのでご確認ください。

 いずれにせよ、罪のコラールなのになんか明るい感じなのは実にパッヘルベルらしいと言えるのではないでしょうか。

 バッハのオルガン曲は本当に素晴らしいのですが、ずっと聴き続けているとちょっと疲れるので、時々パッヘルベルやブクステフーデなどを挟むのがいいですよ。

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