« 狂言 『節分』 | トップページ | ウルトラセブン 『遊星より愛をこめて』 佐々木守脚本・実相寺昭雄監督作品 »

2020.02.04

ウルトラQ・ザ・ムービー 『星の伝説』 佐々木守脚本・実相寺昭雄監督作品

 や狂言につながる、現代の「モノガタリ」。怪獣もの。

 怪獣ものや宇宙人もの、ヒーローものと言うと子ども向けとも捉えられがちですが、日本では特に大人が観ても楽しめる、いや学べるものが多い。これはやはり、日本の「物語」の系譜ですよね。

 特にこの映画作品は、正直子どもにはチンプンカンプンでしょうし、怪獣もちょっとしか出てこない、ヒーローも出てこない、かなりマニアックな内容となっています。

 事件の発端は「山梨」の古墳。境川のあたりでしょうか。そこからまあ始まる始まるディープな古代史と物語の世界が(笑)。

 1990年、平成2年の公開かあ。バブルの陰の光に照射され、たしかに古代史や宗教、縄文などが人気でしたね。私もしっかりはまっていました。

 浦島伝説、天女伝説、竹取物語、遮光器土偶、吉野ヶ里遺跡、常世信仰、秦河勝…。

 そうした「モノ」をいろいろ詰め込んだ感が強く、内容としてはいろいろツッコミどころがありますが、それは佐々木守さんらしさであるとも言えます。またその混沌を見事に異形の映像美に仕上げた、実相寺昭雄さんという変態的巨匠の力によって、それこそ能の異形の形式美のような独特な世界が現出しています。

 今、とてもこんな映画作れませんよね。時代の産物であるとも言えましょう。CGではなく光学的な特撮がほとんどのようで、それはそれで味わい深く、内容にマッチしているように感じますね。

 

 

Amazon 星の伝説

|

« 狂言 『節分』 | トップページ | ウルトラセブン 『遊星より愛をこめて』 佐々木守脚本・実相寺昭雄監督作品 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

文化・芸術」カテゴリの記事

自然・科学」カテゴリの記事

歴史・宗教」カテゴリの記事

モノ・コト論」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 狂言 『節分』 | トップページ | ウルトラセブン 『遊星より愛をこめて』 佐々木守脚本・実相寺昭雄監督作品 »