最後のセンター試験国語(その1)〜評論
いよいよこのシリーズも最後かあ。来年からは波乱の「共通テスト」が始まります。すなわち、センター試験はこれで最後。
とか言いつつ、来年もセンター試験あったりして(笑)。いや、「共通テスト」になっても、ほとんど内容は変わりませんよね。なんだかなあ。
まあ、とにかく最後のセンター試験国語の論評をいたしましょう。
まずは全体として、今回はとってもいい問題でしたね(つまり簡単)。満点が出ても全くおかしくない内容でした。最後になってようやく完成したという感じでしょうか。
まずは、第1問、評論から解いてみましょう。というか、読んでみてください。こちらからお読みください(解く必要はありません)。
とてもいい文章でしたね。「いい」というのは、受験生に対するメッセージになっているということです。入試問題は須らくそうあるべきだと思っております(だから、私は他人の文で問題を作るのではなく、自分で本文を書くのです)。
「レジリエンス」。この文章によれば、「複雑なシステムが、変化する環境のなかで自己を維持するために、環境との相互作用を連続的に変化させながら、環境に柔軟に適応していく過程のこと」です。
まさに、これからの時代を生きる若者に必要な能力ですね。特にセンター試験を受験している人に対しては逆説的なメッセージになっていると感じました。
日本の受験制度は、とにかく与えられた知識を暗記することを要求してきました。センター試験もその領域を超えるものではありません(超えると悪問と言われる)。
頓挫した「共通テスト」も、ある意味では受験生に「レジリエンス」を要求するものになるはずでしたからね。想定外のことが起きた時に、いかに対応するか。そういう機会を自己の成長のチャンスとできるか。あるいはその想定外の「敵」といかに仲良くするか。大切なことですよね。
いきなり大風呂敷を広げてしまいますが、私は、そうして国家が頓挫した「新しい教育」を、自分の手で実現しようと考えています。具体的な方策もあります。旧来の学校の先生でありながら、その旧来の学校をぶっ壊そうと企んでいるのです。困った先生ですね(笑)。
おっと、この問題に関する論評をしなくては。いや、正直、簡単でしたよ。迷う問題はない。本文に書かれているか、書かれていないかの情報分析で解けます。
ただ、これは何度も言いますが、センター試験は選択肢の文章が長いので、最低「上半身」と「下半身」に、細かくは句読点で切って、ブロックごとに◯×△をつけながら解かないとダメです。絶対に選択肢の文を最初から最後までまじめに読んではいけませんよ。これはテクニックというより、まさにレジリエンス的ストラテジーです。
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