明智光秀と愛宕神社(と出口王仁三郎)
昨日の「徳川家康と愛宕神社(と東出昌大)」の続きです。
いろいろとつながっていて面白いですねえ。
「麒麟がくる」がなかなかの好調のようです。私もホント久しぶりに観始めました。実に約30年ぶり。
そう、前回ちゃんと最後まで観たのは1991年の「太平記」。南北朝時代が好きなので。その時の脚本が、今回の「麒麟がくる」の池端俊策さん。これもまたご縁ですね。
今回、ちゃんと観ようと思ったのは、年末に亀山城をお訪れたからです。そう、明智光秀はこの亀岡の亀山城から本能寺に向かったんですね。そして、明治時代に荒れていた亀山城を出口王仁三郎が買い取った。
ちなみに、昨日登場した「天下の裏切り者」小早川秀秋(当時の名は羽柴秀俊)も、光秀の死後何年かして亀山城主になっています。
と、そんなわけで、江戸から明治にかけては、明智光秀、小早川秀秋、出口王仁三郎の三大(?)「天下の裏切り者」が「城主」になったこともあって、亀山城はあまり人気がありませんでした。
しかし、こうして映画やドラマを通じて、光秀や秀秋の人物像が修正されてきたのは良かったと思います。次はいよいよ出口王仁三郎ですね。実際、王仁三郎を大河ドラマで、という話がある(あった)のです。もし実現したら、めちゃくちゃ面白いドラマになりますよね。いつかそういう時が来るかもしれません。
さて、話を戻しましょう。光秀が「敵は本能寺にあり」との判断を下したとされる場所、それが京都の愛宕神社だと言われています。連歌の会があり、そこで詠まれた歌に、その決意がこめられているというのは有名な話です。
本能寺の変の4日前、天正10年5月28日、光秀は愛宕神社(白雲寺)に参拝。おみくじを引きました。最初は「凶」。もう一度引くとまた「凶」。そして3回目に「大吉」が出ます。
その夜、白雲寺西之坊で里村紹巴らと連歌の会を開きます。光秀は次のような発句を詠みました。
ときはいま天(あめ)が下(した)知る五月(さつき)かな
そして結句は次のようなもの。
国々なほ長閑(のどか)なる時
発句の「とき」は明智家のルーツ「土岐氏」とかけてあり、「あめがしたしる」とは「天下領る」であることは、間違いないでしょう。
つまり、平和主義者であった光秀は、主君である信長のあまりの横暴ぶりに強い違和感を持っていた結果、あのような謀反を起こしたのです。
この有名な愛宕神社のシーンが、大河ドラマでどのように描かれるか、今から楽しみですね。
ちなみに、出口王仁三郎もまた「大逆賊」と言われていましたが、やはり当時の日本のあり方、特に軍部の横暴に強い反発心を抱いていました。彼もまた平和主義者であったのです。結果として、亀山城をも舞台とした世界最大の宗教弾圧「第二次大本事件」が起きました。
もちろん、王仁三郎が亀山城を買収したのには、光秀へのシンパシーがあったわけですし、当時としてはある種の覚悟の上のことだったのです。
王仁三郎にとっても愛宕山は親しみのある山でした。亀岡から見るとちょうど艮(東北)の方向にそびえています。また、亀岡には元愛宕と呼ばれる神社もあります。霊界物語にも何度か「愛宕山」が出てきます。
私はまだ京都の愛宕神社には参ったことがありません。できることなら、亀岡から光秀と同じルートで登ってみたいですね。そして、光秀や王仁三郎のように「天下を分ける」決断というものをしてみたいものです。
あっ、蛇足を一つ。昨日と今日の記事にちなんで、「えりか」と「エリカ」という「天下の裏切り者」の名前も記しておきます(笑)。
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